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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボーカロイド】御兄誘拐・partⅡ 一章終了 ( No.99 )
- 日時: 2011/07/17 15:57
- 名前: 香兎 ◆kyRFGkO1TU (ID: .WGhLPV.)
二章#2 デジャ/ヴ
その日は、酷い雨が降り続いていた。まるで雨粒が大きな涙のように重たくぼたぼた、と落ちていく。あれからまだ短い時間の筈なのに、とても長く感じるのは気のせいだろうか?
外をふと窓越しに見ると、そこにはビショビショになって毛がぺったんこになっている一匹の猫を見つけた、よく分からない一点をじっと見つめている。
私は見ていられなくなり、バスタオルを持ってドアを開けた。そこにはやはり濡れた猫がいた。声をかけると猫は『にゃ、ぁ』と鳴いてこちらへやってきた。濡れているばかりではなく腹も空いているのだろう。バスタオルに包んで、家の中へ入った。
ゴシゴシと拭いてやると、ゴロゴロ喉を鳴らし始める。こいつ、慣れっこいんだな。
「あんたどこから来たの?」
「……にゃあぁ」
ま、喋れるわけないかと思って冷蔵庫から適当な魚の缶詰を出して猫にやった。よほど腹が空いているらしく、ガツガツと食べ始めた。
しかし、この様子は……誰かに似ているような気がする。
デジャヴ!
その後、綺麗に晴れて何事も無かったようだった。
しかし、まだ裏を表にすることは不可能である。
.デジャ/ヴ
(既にみた現実は辛いものだった!)
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