二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.16 )
日時: 2011/03/21 17:51
名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: 6sz9.CTE)

 私は未だ探しています。愛してくれる人はいません。


#02 皆が羨ましいです


 私はつまらないしみすぼらしいです。全部の意味を合わせた言葉がしがないと言います。
つまり私はしがないあぶらむしです。でも彼女達の心はもっとしがないと思います。
 彼女らは街の密かな所でも私に暴力を振るいます。この前なんかは便所の中で虐められました。探してるけど、私の求めているあぶらむしは居ません。街の中でも便所の中でも、居るのは彼女らだけ。どうしてだろうね。
 ——何で私には『友達』がいないんだろうね。

 
 さーて、困っちゃったぞ。ここはどこだ。ちなみに私は誰だ。いやまあ嘘だけど。彼女達の馬鹿にした様な笑い声が微かに聞こえる。
 あーもう、暗いし動けないし。倉庫に足と手縛られて閉じこめられるって。あぶらむしにはこれが相当ってか? 私は暗闇嫌いなんだよ。
 暗闇の中のイルミネーションが懐かしい。
生き物の様に上って、最終的には花開くあのイルミネーション。あの時に戻りたいなー。あの時の夏祭りは、楽しかったなぁ。

 彼女らは歌い出して有頂天。嫌な笑い声の和音。ご機嫌なスキップの踊り。彼女らは去っていく。そんなに楽しーか? 楽しめりゃいーさ。別に私は君らが喜ぶ事に興味なんて持ってない。
 だからと言って嫌がらせに抵抗しないで嘲笑するなんて、虐めを馬鹿にする様な事をできる訳がない。
 私だって、嫌な時は嫌だし、悲しい時は悲しい。
——泣きたい時には、泣きたいんだよ。 
 
 もう、涙が乾いて何時間経ったんだろう。外は夜なんだろうか? 生憎、この倉庫には窓もなければ時計もない。こんな暗い場所に一人きりは嫌だ。それに、お腹も空いたし。
 仕方ないから、警備員さんが来るまでは、空腹と孤独を紛らわせる為にひたすら寝る事に集中しようか。