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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【クイズ】ボカロ曲を好き勝手に【企画】 ( No.224 )
- 日時: 2011/09/05 16:50
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)
ただ尻尾をつかもうって、思っただけ。
#01 それは、憂鬱
私の部屋の中で、私は一人考える。ああ、もう。外はこんなに青空で太陽がさしていい天気なのに。こんなに元気なのに、私は憂鬱。どういう事なの。
全然つかめない。君の事が。大人びていたり子供だったり、とにかく気まぐれであまのじゃくな君に、私が全然知らないうちに。私のココロを奪われるなんて。そんな事、そんな事。
「あるはず、ないでしょ……」
布団の中に包まり、そう呟いてみる。
動悸が激しく動いて音が聞こえるのを、私は全力で否定した。
それを始めたのは、君への唐突な好奇心だったりした。いつもへらへらとふざけて笑っている君の、屈託の無い笑顔を見た時から。その時から私は好奇心が膨らみ、君の本性をつかんでやろうという謎の思いにより、今に至る。結果、憂鬱な毎日。
それは、君の面白くない無愛想な作り笑いだったり。それは、悲しいかな遊ぶ事を終えなければいけない日曜日の日暮れだったり。それは、学校でテストばっかの期間だったり。
——それは、君と言う名のメランコリンニスト。
この全部が私をメランコリンニストにしてしまう原因である(原因は他にもあるけれど)。
私の名前が入っているその『憂鬱な人』という造語は、君と同じなので嬉しい気もするけど、やはりメランコリーいこーるの、憂鬱なので複雑だった。
「はーあ……全部全部、嫌だなあ」
一番嫌なのは、この憂鬱な状態で憂鬱な君を知りたいと思う事だった。
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