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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【クイズ】ボカロ曲を好き勝手に【企画】 ( No.225 )
- 日時: 2011/09/08 21:43
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)
ちょっとの勇気も出せないの。
#02 それは、勇気
憂鬱なまま。ポジティブになんか、なれやしない。ポジティブでへらへら笑って、好きになったら好きー! って言う風に手当たり次第にぶつかっていっても、砕けてそこで終わり。何にも手には残らないって、ずっと思い込んでいる。
君の事好きだなんて認めたくない、し。ただ、もし言ったとしても返事なんかくれる訳はないよなー、なんて。相変わらずの憂鬱な想像。
ちょっとぐらいの勇気を出して、それを認めるだけなのに、そんな勇気にだって、ちっちゃく一人で考えて抱え込んで、切り捨てて終わり。この感情は誰にも教えないから誰にも分からない。一人で塞ぎこんで、葛藤して私が勝つだけの想像だから。
君が好きだなんて事、私が認めたくない。私は好奇心を持って君に近付いただけ。じゃあその時から好きだった? ふと頭に浮かぶ思考を、首を横に振ってかき消した。そんな事は認めない。誰かにばれたら、嫌なんだ。
例え私が君を好きだとしても、告白なんてしない。恥ずかしいし、絶対振られる自信がある。と言うより、それしかない。期待したら、笑われるから。卑屈になって、自分を下げて。そうして私は、へらへら笑って君を見る。
それでも君は、私の所を向いてはくれないんだ。
見ても視ても、観察をしていても、君の事は全然つかめない。あの時に見せてくれた屈託のない笑顔も、まだ見ない。あの時の笑顔を見たい。それだけ。だから全然知らない内に、君にココロを奪われているはずはない。君の事を見ている内に、君の事しか見ていない事なんて、認めない、認めたくない。
憂鬱な人には、勇気なんて言葉は無意味、かもしれない。
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