二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【クイズ】ボカロ曲を好き勝手に【企画】 ( No.271 )
- 日時: 2011/11/01 08:20
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)
番外編 # ぎゃっはーお菓子貰いに来たぜ!
「おいそこのバカイトヤロー!」
「今すぐ俺たちにお菓子を奢りやがれ!」
「めーちゃんここに強盗犯がいます!」
「……似たもの同士ねえ、アンタたち」
珍しくミクとレンが協力してバカイトもとい、年上のカイトの財布を盗もうとしている光景をメイコは呆れながら見ていた。
「騒がしいなあ……何よ、その格好」
「今日は皆が楽しみなハロウィン! てなわけでアタシにお菓子かお金くれよリリィちゃん!」
頭を掻きながら、迷惑の二文字を顔に表したリリィが苦情を言ってきた。カイトのマフラーを引っ張りながら、リリィに図々しくも手を出すミク。
——そう、今日は十月三十一日のハロウィンのため、二人は仮装までして皆からお菓子を貰おう(奪おう)としているのである。ミクは何を張り切っているのか、妙にリアルに仕上がっているゾンビコスプレ。レンはお菓子(というかお金)を貰いたいだけという事がバレバレな、布を被っただけの手抜きなお化けコスプレ。実に極端である。
「きもいわー……目ん玉出てるんですけど」
「アタシの本気を見たか!」
「リリィちゃん! どうか俺を助けて!」
「お、リリィじゃねえか。なあ、金持ってないか?」
「めーこさん、何でコイツらこんなに似てんの」
「リンちゃんもユキちゃんも大人しいのにねえ」
「全く」と、すっかり意気投合している二人だった。その間にもミクとレンは、動きまくって抗うカイトのポケットから、財布を抜き取ろうと苦戦していた。
「ていッ」
「ごふっ!」
「バナナ! 今だ! 財布を抜き取れ!」
「おうよネギ臭!」
カイトの鳩尾にミクのパンチがヒットし、鈍い音を立てる。カイトは動けなくなってしまった。その隙にカイトのズボンのポケットから、財布を抜き取り、馬鹿のように舞い踊りながら二人は玄関を出て行った。
「めーこ姉、うるさいんだけど何かあったの。ミク姉とレンが馬鹿みたいだし」
「ハロウィンだからミク姉ちゃんとレン君がはりきってるのー?」
買い物帰りのリンとユキがメイコに訊ねた。リンの右手には、大きなビニール袋だった。
「そーよ。今日はあの二人を抜いて、皆でホテルにでも泊まる?」
「うっわー鬼畜! でも行く!」
ネギとバナナの入ったビニール袋をテーブルの中心に置き、せっせと出かける準備をするメイコ達だった。
end / ぎゃっはーお菓子貰いにきたぜ!