二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.331 )
- 日時: 2012/01/29 13:48
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: B★RS1 心情のおはなし。描写がめちゃくちゃに見えるのはまあ蟻のせい
心を閉ざして、眠る私。
#01 夜
——ブラックロックシューター、あなたは何処へ行ったんですか? 私はあなたが居ないとどうにもならなくって、こんなにも悲鳴をあげているんです。生きていることが痛いんです、辛いんです。生きる意味というのが、分からないんです。ねえ、この叫びが、聞こえますか?
頭の中はヘルプマークを出しているのに、一向に助けには来てくれないようで。今の今まで、ずっとピンチなのに救ってくれる人は誰もいなかった。私の知ってるヒーローでさえ、誰一人。
窓の外を見つめる。深夜一時の空は、光なんて一つも無かった。私の心を表している様で、自然に光を探していた。
あとどれだけ叫べばこの声が伝わるのだろうか。あとどれだけ泣けばこの痛みが伝わるのだろうか。声も枯れ、涙も枯れ果てているのに。何一つ、届きはしなかった。祈りも願いも涙も全て。今のあなたは、ただモノを壊すだけの、殺戮兵器みたい。私の体が、傷で埋め尽くされていく。私の意識が、殺意に蝕まれていく。
必死に止めようとしたけれど、何一つ効かなかった。あなたを傷つけたくなくて、だけど止めなければいけなくて。そう思っているうちに、自分自身が傷ついていた。心も、体も。
もうやめてと何回叫んだだろう。その度に体は崩れていく。私はもう走れない体になってしまった。足を進める勇気が無い。いつか夢見た世界が閉じていく。もう私はあの場所に戻れない。あの時には、戻れない。
傷がずきずきと痛みを訴えてくる。しかし、そんなことを考える余裕などない。血を流す左腕の小さな傷跡は、紛れも無く私が私を殺すために作った傷だった。あなたが私を侵食してきている証拠。
真っ暗で明かりすらない、崩れかけた、いや、あなたが壊しているこの道で立ったまま進もうとしない私。何も見えないことが不安で、道を渡ることができない。ただ呆然と前を見つめていると、あるはずもない、楽しかったあの時の希望が見えた気がした。
……しかし、気がしただけであって、実際に部屋のドアに目をやっても、ドアは閉まったままで、光なんて差し込まなかった。窓の外も部屋の中も真っ暗だった。光を求めすぎて、誰かが私を救ってくれる夢まで見た自分に嫌悪感を抱き、窓とカーテンを閉め切って、私はゴミだらけの部屋で眠りにつこうと目を瞑る。
——左腕に新しくひかれた線が、痛みを訴えてくる。それでも私は、慣れきった痛みを我慢して私を傷つけるあなたに言った。
「おやすみ」