二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.378 )
日時: 2012/03/30 18:31
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: 天ノ弱2 みじかくてごめんなさい

 この愛を越えたら、何になる?


#02 底なしの愛を


 この両手に乗せられた、溢れんばかりの大きな大きな愛を。この手から、零れ落ちて、崩れてしまいそうな愛を、一体どこに捨てよう? 君にあげるはずだった、この恋心をどうしたらいいんだろう。行くあてを失ったぼろぼろの精一杯の僕の想い。大切だった、想い。
 限界のある想いなら。いっそ君がぶち壊してくれれば良かったのに。嫌いになってくれれば良かったのに。僕の隣に居ない君のこと、想いたくはないのにね。こんなの要らない、消耗するだけ苦しいから、要らないよ。
 
「要らないんだけどなあ……」

離れないよう必死に抱き抱えて、呟いた。


 僕が、ずっと前から、君と僕が愛を嘯きあう前から思ってたことを話そうか。想ってたこと。
 僕にくれた愛が底なしだったらよかったのに。限りのある愛の言葉なんて要らなかったんだ。僕はただ、君が好きだっただけで。だから愛してほしかっただけで。
 別に今更、それを言ったところで愛してもらえるはずないんだけど。それでも願ってる私は、未練がましいなあ。
 眩しいな、この先は。君の姿は光に包まれて、見ることができないのに、あの時の言葉だけ見えちゃって、ずっと木霊して、鳴り響いて。顔をしかめて嫌悪感がじゅくじゅくと浮かび上がる。
 僕が知らない関係が、僕の知らないことがあるだけで、それだけで気が狂いそうだ。今の今まで、君の隣には僕だけだったのに。
 ぶらさがった憎悪やら嫉妬やらの感情が、綺麗なものなのか、汚いものなのか、判断もできない。君が正しいのか、僕が正しいのか、よく分からない。