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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.57 )
- 日時: 2011/04/24 14:03
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: W6MelwHU)
神は嘲笑う。
#02 気まぐれな遊戯
彼女はつまらなさそうにノートを閉じた。そして「つまらない」と、そのノートを投げ、また本棚から新しい——つまり別の人のノートを取り出した。
そして、ソファに全体重を乗せる様に倒れこみ、テーブルに乗っているクッキーを口に放り込み、咀嚼。
気まぐれな彼女の遊びは、永遠に続く。彼女の作ったレールを人形、もとい人間が進んでいくだけ。ひたすらに、一本道を。
人の一生なんて、そんなものだ。
誰かが決める物じゃない。なんてよく綺麗事を言うけれど、それは間違いだ。人生は必ず神様が決めるものであって、例え苦しい時から回復して人生が明るくなったとしても、それは自分がやった事ではなく神様がやった事。イコール、世界は神様の物。
人生ゲームはレールにある出来事だけしかできない。分かりやすく言えば人間を縛る行為で、だけど人間にはレールの出来事をできる奴が居ないから世界が広く見えるだけの事。
知らぬ内に操られているなんて誰が考えるだろうか。
才能がある人もそれは才能じゃなく神様のおかげ。努力して頑張ったなんて言う人も神様のおかげ。神様が糸で操ったからこそ一部の人間は素晴らしいと呼ばれるのである。
そんな自分の玩具を眺めながら、彼女はサイコロを転がした。
——誰かの人生が、また何処かに進んだ。
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