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　ロマンチストで勘違いで脆い。


＃03　人生とは、


　他の人のノート。

　九回目の人生は漫画家だった。デビュー作は上手くいったが、それ以降上手くいかず、寝不足と絶望に苛まされた。そしてやがて自殺。脆い人間がよくやる事である。
　十回目の人生はロリ●○教師だった。面倒だから省略させて頂こう。ロリ教師は勿論小学校の教師で、勿論セクシャルハラスメント、略してセクハラ行為を小学生低学年にしまくった。やがて裁判沙汰になり、牢屋に行く直前に自殺。ただの馬鹿だ。
　十一回目の……人生は、目も当てられない様な凄惨な物だった。彼女は顔を歪めて、またノートを投げ捨てた。見たくない物を焼く様に、真実を見る事を否定する様に。その様は、とても滑稽。

　今日もまたサイコロが振られて人間の一日が決まる。所詮そんな物。サイコロだけで人生が決まるだなんてとても滑稽。笑える話だ。だが、そんな滑稽な話を信じようとしない人間も滑稽である。信じようとも、信じなくとも、人間が滑稽な事には変わりがないのだが。
　そんな滑稽な話が毎日繰り返されてるなんて、これ以上な滑稽があるだろうか。

　飽きたらぽい、と容易く捨てられる誰かの人生ゲーム。全ては神様の気まぐれなだけで。そんな事も知らず、運命だの選択だの。笑える話である。運命を狂わせる事なんて、容易い。赤い糸が切れたら誰かの彼氏彼女がどこかにサヨナラしてしまうだけの事だ。

　彼女ははさみを取って、誰かの『運命の相手』を切り取った。