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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【リク】ボカロ系で小説でも書いてみる。……かな【受付中】 ( No.5 )
- 日時: 2011/06/01 07:22
- 名前: ゆn ◆fo0pJWk8xk (ID: XLtAKk9M)
*シザーハンズ*
僕の事を。
愛して、愛して。
愛して、愛して。
愛して、愛して。
愛して。私は愛して欲しいだけなの。
僕の長く細い指に舞い降りてきた雪は、僕の指にとまった。
その雪は一向に溶けなかった。
その様子を見ていた名も知らぬ誰かが、「心もブリキ」だと言った。
誰かが、何処かで言った。
僕の眼が写す景色は涙で歪んだ景色だった。
僕のこの手は……この手は君のその頬に、触れる事すら許されない。
……触れる事が出来ない。
それなら、それなら。
どうしたら僕は君の笑顔を守る事が出来るの?
誰か……僕に教えてよ。
僕を愛して。
御願い愛して。
愛して……。
愛して……。
愛して。
愛して。
僕はただ愛して欲しいだけなんだっ!
僕は誰かを傷つける事しか出来ないから。
だから、君を虐める奴等を僕のこの手で切り裂いて遣ればいいんだ。
そうだ、この行為こそが僕の生まれた意味。
僕の存在意義だ。
僕のこの手を、異端な手を誰もが恐れた。
僕や君の事を嘲笑う者はいなくなったよ。
それなのに、神様……それなのにどうして?
僕は気がついた時には独りきり。
戦って。戦って。
君のその笑顔をだけを僕は信じて、戦って。
戦った。それだけなのに……。
優しくて眩しい、暖かい何かが……。
僕の「手」を通して伝わる。
もう、僕は誰にも危害を加える事なんか無いんだ。
実際は僕はこの世の何よりも弱いんだ。
きっと、きっとそうなんだ。
でも、もう二度と誰も傷つけない。
僕のこの手は……この手は君のその頬に今なら触れられる。
ずっと触れる事が出来なかった君の頬に。
もう一度。もう一度君と逢えたら。
今度はちゃんと。
僕が君の事を。
愛して。愛して。
愛して。愛して。
愛して。愛して。
愛してあげられるよっ!
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