二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森 ホヒンダ村だより—どうして私は—お知らせ発表 ( No.263 )
日時: 2011/04/17 20:21
名前: 麗 ◆AUKKRecP3g (ID: 54mUH3yB)

第29話[*+ 運命の決まり +*]



「佐奈を殺す日は。」


———え?


今、何ていった?
あたし達三人に、冷や汗と緊張がはしる。
ちょっ・・・待ってよ・・・


『佐奈を殺す日は。』


って言った?
嘘でしょ?


あたしは、未だにその事は信じられなかった———。


「ちょ、待って!どういうこと!?佐奈を殺すって」


あたしはグッとこぶしを握り、
立ち上がった。


「どういうも何も、晴菜から言われた———って、
あ・・・本人・・・」


晴菜から言われた?


ハルナカライワレタ———?


張本人の佐奈は、真っ青になって
震えている。必死にあたしにしがみつきながら。


「ちが・・・う。違う・・・」


晴菜も同じく真っ青になりながら、
必死に否定した。


あたしも嘘だと信じたいけれど———。

晴菜は今まで「優しさ」をなくしていた。
だから、本当の出来事かもしれない——————・・・


「あたしは・・・そんなことっ!」


精一杯声を出して、頭をふる
晴菜の目は、涙があふれていた———。


「な、何いってるのよ!あなたが言ったじゃない!」


否定したい・・・!

だけど、なぜかこのときは
声が何も出なかった———・・・


あたしは・・・ただこの
悲しい出来事を見つめる、そして嘘じゃないと
願うしか出来ない——————・・・


「ごめん・・・なさい、この計画・・・ナシに・・・」


ギュッと目をつぶって晴菜は謝った。


———よかった。
本当のことだけど、全部ナシになる。
佐奈は、助かる。

絶対に今回も死なせない。



しかし———・・・


「何ですって!?この計画に2年も使ったのに、今頃なし!?
あなたの言うことをずっと聞いていたのに、何よ!」


ずっと・・・聞いていた?


「もしかして・・・佐奈を記憶喪失にさせたのも・・・
風香・・・?」


今日、この状態でいえたこと。
もっと・・・言いたい。


「ええ、そうよ。晴菜から頼まれたのよ。
「佐奈を記憶喪失にさせて」ってね!」


風香の瞳は、何もかもが真っ黒で闇に
堕ちていた———。


分かってる。それは、本当の晴菜じゃない。
だけど、なんで?否定できない。

体が動かないのはどうして———!?


「とにかく、この計画はやらせてもらうわ!」


「んっ!?」


佐奈は、風香に何かをかがされ、
眠ってしまった。


「佐奈———ッ!」


風香は風のように佐奈を連れ去っていくと、
もう見えなくなっていた———。


「どうしよう!佐奈が———・・・「大丈夫」」


晴菜は震えた口をガッと開き、
言葉を発した。

その顔はさっきと違い、少し
自信がありそうな顔だった。


今の晴菜なら———
あたしは信じれる。


「あたしの後についてくれば、きっと、大丈夫。」


「・・・分かった。」


   *


「ま、まだ・・・?ハァ、ハァ・・・」


「もう少し。」


気づくとあたし達は狭い路地裏に出ていた。
道は入り組んでいて、よく分からない。

その道を、晴菜はスラスラと走っていく。
休む暇なんて、ない。佐奈が危ない———。


「ここよ。」


そこは、すごく小さい
扉がついた所だった。


キィイイイィィィ・・・


寂れている音を立てながら、
こっそりと入っていく。


佐奈。あたし、助ける。
だけど、もし助けられなかったら———?


「よく来たわね。」


ハッと我に返って振り向くと、
風香がたっていた。


「いい?この中に佐奈はいる。だけど出れない。
さー・・・説明をしないとね。」


コホンと咳払いをして、ドアをのぞいた。


「あそこ・・・あれ、何か箱があるのは、
分かる?」


「あ・・・なんか、ある」


佐奈が持っていたのは、
コンパクトな箱だった。


あの中には、何が?


「あれは、爆弾が入ってるの。」


「「爆弾!?」」


爆弾。それはあんな小さなもので
ここを破壊してしまう———。


「もちろん、あなたたちを巻き込むことはないわ。」


「佐奈は!?佐奈は、どうなるの!?」


「まあ。あの中に2本のコードがある。あの1つは
ロック解除、もう1つは、

















                     爆弾に通じるコードよ」


「えっ・・・」


じゃあ・・・

間違えて、それをきると、爆発するの?
そして、佐奈は———


「何色なの!?」


「緑と、黄色。」


緑、黄色———。
佐奈からは、何も聞いてないな・・・


「正解は?」


「さあね。」


あたしたちにも、教えてくれないの?


「晴菜、どっちか分かる!?」


「あ・・・あたし達緑が好きで、緑にかかわった
思い出はいっぱい———・・・」


「じゃあ・・・緑だ!緑を切るんだ!」


きっと・・・佐奈なら緑を切るはずだよ。
晴菜のことは、覚えてるんでしょ?


「でも・・・風香、ひどいよ!どうしてこんなことするの!?」


「・・・ッ。私だって・・・」


風香は、あたしの手を振り払った。
風香・・・何があったの?


「これを成功しなきゃ、私は死ぬもの」


死———!?


死ぬの?もう一回?
佐奈と引き換えで?


「まぁ、いいわ。一分内で、もうすぐ始まる。
10秒前、ここへ来るわ。」


風香はそういって何処かへ行ってしまった。


あたしには———、何も出来ないけど、
きっと大丈夫だよね———。
______________________________

わッ、久しぶりの2000越え!