二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森 ホヒンダ村だより—どうして私は—お知らせ発表 ( No.264 )
日時: 2011/04/17 20:45
名前: 麗 ◆AUKKRecP3g (ID: 54mUH3yB)

第30話[*+ 大丈夫だよね +*]



チッチッチッ・・・


どんどんと時間は過ぎ去っていく。
そして、沈黙が続く。


「・・・佐奈・・・」


大丈夫だよね?佐奈。

もし違ったら、あたしどうすればいいの———?
何も出来ないじゃん。


佐奈がいないと、あたし生きられない。
佐奈と一緒にいたから、あたしは———。


「さよりん」


誰かによばれて、振り向くと
風香がいた。


「風香・・・」


「ごめんなさい」


スッと体を動かせたと思うと、
あたしに向かって謝った。


「私もね・・・優しさを失ったの」


優しさを失った・・・?
晴菜と、同じ———。

じゃあ、今までのことも・・・。


「そう。ホントは佐奈を殺したくなかった。なのに、
体が動かない———」


晴菜と同じことを言ってる。
でも、よかった。本当の風香じゃなくて・・・


「本当は、ね・・・黄色なの」


「え!?」


黄色・・・?
じゃあ、緑を切ったら佐奈は・・・?


緑は———佐奈との思い出の色だよ?
そんなの選ぶに決まってる。


「ど、どうにかならないの!?」


「ごめんなさい、それは・・・」


時計を見てると———もう、あと10秒


「ちょ、佐奈!」


チッ・・・チッ・・・


一秒は、早い。こんな嫌なときだけ、
早い。


チッ・・・チッ・・・


あと・・・


チッ・・・チッ・・・チッ・・・


3秒・・・


チッ・・・チッ・・・


「佐奈ぁぁああぁああぁぁ——————っ!!!!!」


届くはずのこの声を———


叫び続けた———。


チッ・・・。


爆発する・・・。


「佐奈・・・」


・・・シー・・・ン


「佐・・・奈?」


ここは防音室。
だけど、さすがに爆発音は聞こえるだろう。


なのに、聞こえてこない———。


ガチャッ


「!?」


ドアから除いていたのは———











                         





















































                          佐奈だった。


「佐奈っ!どうして!?」


「だって・・・緑は思い出の色なんだもん。
きりたくないよ・・・」


・・・そっか。


晴菜との思い出が、すべて終わってしまうからね。


「佐奈ぁああぁぁぁ——————!」


泣いて、飛びついて。


それを繰り返していた。
ああ・・・この幸せ。おわらなかったらいいな・・・
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次回、最終回!