二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森 ホヒンダ村だより—どうして私は—お知らせ発表 ( No.268 )
日時: 2011/04/18 19:44
名前: 麗 ◆AUKKRecP3g (ID: cEkdi/08)

最終回[*+ バイバイ。 +*]




サァー・・・


「ん・・・」


気づくと窓の外は明るく光っていた。
もう、朝か———。


昨日は佐奈が疲れて、
結局、今日晴菜が引き取りに来る。

そのときに、風香も来るらしい。
風香は今日、消えてしまう———。


風香も晴菜も佐奈を、いなくなってしまうと、
あたしは一人———?


「うう・・・起きよ」


重い足をなんとか持ち上げて、
一階に向かった。


「おはよぅ・・・」


「あ、おはよう」


ニコッと笑っていつものように
朝ごはんのしたくをする佐奈。

でも、もう少しでいなくなって———。


「今日は、さよりんの好きなスクランブルエッグだよ^^」


「うわ!どーしたの!?いつもは作ってくれないのに・・・」


「だって・・・今日が、最後でしょ?」


最後———。
あたしの胸が、ズキンと痛む。


そんなこと、いわないでよ———。
行ってほしくないのに———。


「そ、そっか・・・」


あたし、ワガママ言い過ぎだよね。
一緒に居てなんて、思っちゃ。

だけど。これが最後の日だもん。
せめて明るく過ごそう。


だけど、佐奈との別れは意外と早かった———。


「じゃあさ!今日、佐奈のやりたいこと、全部しよう!」


「分かった!」


マイデザイン、釣り対決、かくれんぼなど、
いろいろなことをした。

もうすぐ佐奈がいなくなるなんて忘れて———。


「さーぁ、次、何する?」


「えーとね、あっ・・・」


佐奈は、ふと何かに気づいて、
喋るのをやめた。


「そろそろ・・・お姉ちゃんが、来る・・・」


晴菜が来る。
そうしたら、幸せは、終わり———?


「そ、そっか!じゃ、家行こう!」


「うん・・・ごめんね」


なんで佐奈が謝ってるの?
仕方ないことなのに。

もうどうにもならないことなのに。


「佐奈・・・。」


「ん、何?」


「なんでもない」


やっぱ、今頃言えないよね。


「行かないで」なんて、ね・・・。


って、やっぱ暗くなってる。
明るくならなくちゃ!


あはは、あは・・は・・・
なれない。明るく、なれないよ・・・。


「?さよりん、黙ってどうしたの?」


「なんでもないって^^」


お願い神様。


気づかれないで———。


そして、幸せが続いて———・・・


門番<誰かがきたようです!>


「あ!お姉ちゃんが!」


「やっほぅ!」


晴菜は、すっかり優しさをよみがえらせ、
いつものようになっていた。


「あの・・・佐奈?」


「あ・・・」


おずおずと佐奈の前に
出てきたのは、風香だった。


「風香・・・ちゃん」


「ごめんなさい。私も・・・昨日、優しさを戻したわ。
ありがとう。」


そういうと、スッと上のほうが光った。


それと共に、風香に光がさす。


「風・・・香」


それにだんだんと透けていって。


「あら・・・。私、もう終わりなのね」


「・・・終わりなんかじゃない!!」


・・・気づくと、あたしは大声で叫んでいた。


「風香が消えたって・・・、あたしたちが友達なのは、
変わりないもん!」


「・・・あなた、さよりん?」


ピッと透けてもう消えそうな手を差し出して
あたしに向けた。


「うん。」


「私が消えても、友達でいてね?ありがとう———・・・」


「風香ーっ!!!」


パァアァァァ・・・


「・・・風香ちゃん」


見ると、跡形もなく風香は消えていた。


「ありがとう・・・」


風香・・・。


いつまでも天国であたしを見守っていてね。
約束だよ?


「じゃあ・・・あたし達も、そろそろ行く?」


「そうですね・・・」


あたしは、止めない。
二人が幸せなら、それで———。


「さよりん、今まで———・・・」


ポタ・・・


「———あれ?」


どうしてあたし泣いてるんだろう。


泣かないって、決めたじゃん。
なのに、何で?


あたしの、バカ・・・


「さよりん・・・」


「大丈夫!心配、しないで・・・」


ホントに・・・お願い・・・。


「うん。じゃ。」


ギュッ


佐奈は、あたしを力いっぱい抱きしめた。


「さ、佐奈・・・?」


「前に、こうやってさよりんも抱きしめてくれたよね。
今回は、私がやる番です———・・・」


佐奈も、泣いていた。
笑顔のままで。


佐奈と一緒にいたことが幸せじゃない。


出会ったことが幸せだよ———。


「さよりん、あたしからもありがとう。ごめんね?」


「いいよ!もう」


皆、大好きだよ!


「じゃあ・・・、さよりん!
ずっと、親友だからね!」


「うん———・・・!」


ありがとう、佐奈。































































































































             バイバイ。


           [*+ END +*]