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第9話[誰かのために]

タッタッタッ

あれは・・・ルイコちゃん？

でもルイコちゃんにしては早い。

ルイコ「さよりんちゃん」

さよりん「ルイコちゃん！どうしてきたの？」

ルイコ「いやなよかんがしたんです。

サキナさんに」

サキノ「えらばれし・・・ものです」

さよりん「えらばれしもの？なにそれ？」

サキノ「はい、えらばれしものとはここにきて最初のであった人です」

さよりん「じゃああたしたちはえらばれしもの？」

サキノ「はい。

双子ならえらばれしものはいっしょですけど…」

さよりん「えっ！？サキナとサキノは双子じゃないの！？」

サキノ「いいえ、じつは私とお姉ちゃんは…

























ほんとうの



　　　　　　　　双子じゃ



　　　　　　　　　　　　　　　ないんです」

さよりん「ほんとうの双子じゃない！？」

サキノ「はい、私はお姉ちゃんとは血のつながりはないんです」

ルイコ「つまりサキナさんとサキノさんのお母さんはちがうんですね」

サキノ「はい」

さよりん「じゃあほんとうのお母さんの名前は？」

サキノ「お姉ちゃんはドウマリン、私はトリマリンです」

さよりん「じゃあ、さっきサキナをさらったのは…」

サキノ「はい、ドウマリンです」

ルイコ「では、ドウマリンさんとトリマリンさんのかんけいはどうなんですか？」

サキノ「双子です。

でも、動物と鳥の双子はいっしょにすめないんです」

さよりん「そんな・・・」

サキノ「・・・もう時間がないです。

さ、いきましょう」

さよりん「いこうってどこに？」

サキノ「お姉ちゃんを助けにいくんです」

ルイコ「ほんとうにいくんですか？」

サキノ「はい」

さよりん「サキノがいきたいならあたし達もいくよ」

ルイコ「はい」

サキノ「みなさん・・・」

さよりん「さ、はやくいこ」

サキノ「はい！！」

サキノは大きな鳥になった。

サキノ「さ、のってください」

ルイコ「のりました」

サキノ「ではいきます！」

サキノは空たかくとんだ。

サキナ、いま助けるからまっててね。

第9話[誰かのために]おわり