二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ短編集 『薔薇の華の夢』 ( No.11 )
日時: 2011/03/13 16:36
名前: 薔薇結晶 (ID: QUK6VU.N)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

ユキナ様リクエスト短編


♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪…♪


ある丘の上に2人の男女。

「……。」

「……。」


「……。」

「……。」


「……。」

「…いい加減何か喋ったらどうだ。」

「いや、喋る事無いし。」


沈黙を破ったのは男の方だった。
特徴はボッサボサの銀髪。
元・ガゼル事涼野風介だ。

それに返事をしたのは女の方。
亜麻色の髪に水色の眼。
小原カノンである。


「全く…お前は本当に何も喋らないな。」

「だから、喋る事ないって言ってるじゃん。」


先ほどから、このような会話が続く。
カノンはずっと、街を見ていた。

もう日も沈み、夜空が広がる。
冬の夜空と言うのは何とも…。


「…寒っ。」

「そうか?」

「あんたは『凍てつく闇の〜』って言うくらいだから寒さには超強いんでしょ。」

「まぁな。バーン…南雲は究極的に弱いがな。」

「…あっそ。」


夜空に目線を移す。
昼間は雲が1つもなかった分、綺麗な星が空に浮かぶ。


「…星座、詳しいのか?」

「…多分全然。でもオリオン座くらいなら分かる。」

「オリオン座か…。どれだ?」

「あの…3つ星が並んでるヤツ。3つ星を中心にリボンの形してるでしょ。」

「…あれか。」

「あとは…冬の大三角…。」

「あぁ…。何かそう言うのもあったな。」

「オリオン座のベテルギウス、小犬座のプロキオン、大犬座のシリウスの3つで構成されてる三角。」


説明しながらその星を指さすカノン。


「詳しいじゃないか。」

「あんたが知らないだけでしょ。」

「……。」


否定できなかった。
ふと、カノンに目線を移した。

いつもの無表情ではなく、少し微笑んでいるような顔だった。
ふっと笑い、ガゼルもまた夜空に目をやった。

街の光にも邪魔されていない夜空は、美しかった。



『冬の宝石箱』

(私ももう少し星座の知識をつけておいた方がいいな。)


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