二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ短編集 『薔薇の華の夢』ユキナ様・ミニ様リク完成 ( No.52 )
日時: 2011/03/19 11:42
名前: 薔薇結晶 (ID: CeT39c7b)

あかっち様リクエスト短編

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東京、稲妻町の鉄塔広場。

風丸は、幼馴染の円堂を探していた。


「円堂——ッ!!居ないのか〜? …?」


そこで、彼は1人の少女に出会った。

鉄塔の上にいる、青い髪をした、少女に。



「…君…、名前は?」


風丸は鉄塔の上に登り、少女に声をかけた。

少女は風丸に気づいたらしく、振り返った。


「…お前…、女?それとも男か?」

「はっ?」

「…声……男…だな。」

「お、俺は男だが…。」

「そうか。でもお前は大丈夫そうだな。」

「??」

「私か?私は咲乃茜。」

「俺は風丸一郎太。」


少女はまじまじと風丸を見る。


「お前…本当に男なのか?」

「俺は男だっ!!」

「…かなりの女顔だな。笑える。」

「笑うなよ。」


「私は男が大っっっ嫌いでな。」

「そんなに嫌いなのか。」

「あぁ、そんなに嫌いだ。」


クールに、静かに少女は話す。

内容的にはクールではないのだが、話し方がクールなのだ。




「…何で鉄塔に?」

「特に理由はない。」

「俺は円堂を探しに来たんだ。」

「円堂?」

「俺の幼馴染。サッカーバカ。」

「サッカー…バカ。」

「メシを忘れるくらいのな。」

「そんなにか。」

「そんなに、だ。あそこにタイヤがぶら下がってるだろ?」

「…あぁ、あれか。」

「あれは円堂専用の特訓器具だ。」

「……正気か?」

「多分正気だ。」

「何故『多分』が付く。」

「いっつも狂ってるみたいにやってるから。」

「……。」







そんなことをあーだこーだ話していると、1つの影が。


「あっ、円堂。」

「あいつか?」

「あぁ。じゃぁ!」



「また会おうな!」




彼女にとって。

今、彼と交わした会話は、楽しかった。




『鉄塔の上で芽生えた友情。』


(また、会おうな、…か。)





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