二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第四章・暁の弟をスカウト!?』 ( No.137 )
日時: 2011/08/20 18:11
名前: まい (ID: AOK.B8lR)

〜第13話〜「颯音のトラウマ」

[暁目線]
暁「ありがとうございます。監督」
円「待てよ、なんでそこまで厳しくするんだ?」
颯「そうだ納得いかねーよ!!なんでなんだよ!?」

円堂と颯音が口々に文句を言う。俺は腕を組んで二人を睨めつけた。

暁「今の颯音を連れて行けないだけの話だ。お前が出来ない理由はいつまでも5年前のトラウマを引きずるからだろ?」

その瞬間、颯音の顔は青ざめて体が小刻みに震える。多分颯音の頭には二度と思い出したくない記憶がよみがえっていうのだろう。俺は監督に「キャラバンに戻ります」と言ってその場を後にした。


[円堂目線]
暁がその場を後にした時に俺は東條に話しかけた。

円「東條、暁が言ったことは気にするなよ」
塔「そうだ。あいつたまに変なことを言うから」
秋「東條君?」
颯「いや・・・兄貴の言った通りだ。俺が・・・あんな事したから、俺があの事をまだ気にしているからだ」

しかし東條は話しかけても声は震えていた。その時、暁の父さんが近づいてきた。

親父「まぁ、直也が言ったことは正しいかもしれないな」
リ「あんたは二人の親なんやろ!?なんでそんなことを言うんや!?」
親父「どうせ克服しないと直也と一緒に行けないしな・・・颯音がパスが出来ない訳があるんだ」
土「パスが出来ない訳?」
親父「5年前のことだ」


〜5年前〜
颯音と直也の兄貴である壱松と颯音、直也が三人で空地でサッカーしていた時だった。

颯『あにき!ナイスシュート!!』
壱『颯音だってナイスパスだぞ!』
直『颯音ばかりずるいよ!僕もほめてよ壱松!!』
壱『俺は一人しか相手にできないって!!』

その時、颯音は壱松に向かってパスを出したんだ。だが、そのパスは強く蹴って道路の方に落ちたんだ。

直『颯音!高く上げ過ぎだよ』
颯『ゴメン、壱松あにき』
壱『いいって取りに行くよ』

壱松はボールを取りに行って道路の方に走って行ったが、

壱『あった。さぁ、もどらないと二人が怒っちゃうな』

壱松が振り返って直也たちの所に走ろうと足を踏み出すと同じタイミングで大型バイクが壱松に向かって突進をしたんだ。

<ガン!!>

原に響くような衝撃音が聞こえた。颯音たちが気づいたころは、壱松はうつ伏せに倒れていて、見るも残酷な姿だった。

二人『!?壱松あにき———!!』

バイクは慌ててひき逃げをした。急いで病院に搬送されたが・・・・・大量出血のため、死んだんだ。

直『嘘だろ、親父!?壱松が?』
親父『嘘を言ってどうする?』

その時の直也はパニックになって壁を何度も殴って暴走していた。颯音は黙りこんで部屋の片隅に座り込んでいた。

颯『俺のせいだ・・・俺がパスなんかしたから兄貴は死んだんだ・・・』

それ以来だったな・・・颯音が個人プレーを好んで、パスを全くしなくなったのは。別に人を信じられない訳じゃない、無意識に体が拒絶してコントロールや加減ができなくなったんだ。