二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第五章・運命は動き始めた』 ( No.160 )
- 日時: 2011/06/11 16:34
- 名前: まい (ID: RJ3BuKJV)
〜番外編〜「10日はXデー その2」
空はすっかり夕方になって俺の家に到着した。ちなみに俺の家は一戸建てでなかなか広い住宅だったな
颯「ただいま!母さん!!」
お袋「お帰りなさい。壱松、直也、颯音」
この人が俺達の母親の雪枝、見た目は金髪のストレートに青色の瞳に眼鏡をかけている
親父「ちょっと待てくれよ〜愛しの旦那には?」
お袋「あら、いたの?」
親父「(軽く酷いな)それより!あれってここに置いてたのか?」
お袋「えぇまさか、忘れるとは思ってなかったけど・・・直也!」
直「なに母さん?」
お袋「はい、開けてみて」
そう言って差し出されたのはラッピングされている四角い箱だった。壱松や颯音も中が気になって俺から箱を奪おうとするが、俺はすばやく避けて走ってダイニングへ直行をする。その後に颯音、壱松、親父とお袋の順番にダイニングに集まってくる。俺は包んである包装紙をびりびりに破き始める。
親父「おいおい、そんなに焦らなくあっていいだろ」
お袋「あら、誰かさんに似ているわよ」
壱「中身なんだろう?」
颯「わくわくだな♪」
直「あー——!ボールだ!!」
そう叫んで中にあったのはピカピカのサッカーボールだった。当時の俺には自分用のボールはなく、壱松や颯音のを使って遊んでいた。そのボールを持ち上げて颯音たちに見せた。二人とも目を輝かせてこちらを見てくる。
颯「兄貴、貸して!」
直「嫌だ。颯音に渡したらすぐなくしちゃいそうだもん」
壱「それは言えるね」
颯「壱松まで!父さんも母さんもなんか言ってよ!!」
親父「いやこの前、颯音と一緒に近所の公園に遊びに行ったらボールをなくしただろ」
お袋「以下同文ということで」
颯「みんなひどい!!」
両手をブンブンと振ってわがままを言う颯音、俺達はそんな颯音に対して笑っていた。しかし、やりすぎるのも良くなかった。急に颯音の目は半泣き状態になったのである。
颯「う、うぅ」
直「颯音?」
壱「まずい、やり過ぎた」
颯「うえぇぇ———ん!!!」
大泣きした颯音はボールを奪おうとやけくそに俺を追いかける。さっきと3倍くらいのスピードで走ってくる=暴走したんである。こうなった颯音は誰にも止められない・・・一人を除いて
親父「わあ!颯音が号泣している!!」
颯「うわあぁぁぁん!!」
直「なんとかしてよ———母さん!!」
お袋「・・・全員、静かにしなさい」
その瞬間、全員の動きがピタッと止まった。まるで時が一瞬止まったかのように、お袋を怒らせたら俺達の命もどうなるのかがわからないからだという理由があるが・・・お袋の背後からダークオーラが見えたのは幻覚なのだろうか?
直「そう言えば、なんでくれたの?」
お袋「それはね・・・今日はあなたの誕生日だからよ」
直「たんじょうび?」
壱「と言っても、父さんと出会った日が丁度1年前の今日だったていう話だけど」
直「・・・あれから1年経ったの?早いなぁ」
親父「まぁ、時の流れは意外と速いもんだからな、俺だって直也と会ったのは昨日のようだぜ」
そうか、時間の流れと言うのは速いものなんだ。でも、思い出すのも嫌だった。あの真っ暗な森で一人で泣き叫んだ自分を・・・
直「・・・父さん、母さん」
親父「なんだ?」
直「これからも、僕をよろしくね」
お袋「なーにいっているの?直也、この家に来てからあなたは私達家族なんだから!」
その言葉が嬉しかったよ。俺は、家族として信頼できる存在になっているのがわかったから、そうだ。俺は・・・僕はここにいていいんだ。自然とそう思った。