二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第五章・運命は動き始めた』 ( No.169 )
日時: 2011/06/19 20:17
名前: まい (ID: b9.2unG6)

〜第5話〜「真夜中の会話」

その後、夕方になったので陽花戸中との合同練習は終わった。そしたら、戸田という陽花戸中のキャプテンが

戸「明日、よかったら俺達と練習試合をしないか?」
円「あぁ、いいぞ!」

もちろん円堂の性格だからOKを出す。本当は断ってほしいよ面倒だからな、俺は一人、ため息をついた


夜中になり、夜空には満月があって辺りはそこそこ明るかった。暁はキャラバンの上で寝そべっていた。なぜかと言うと、キャラバンの中にはうるさい颯音のいびきがあるので眠れないのであるのが理由だった。そこに吹雪が寝袋を持ってあがって来た。

吹「隣、いいかな?」
暁「どうぞ」

暁は起き上がって吹雪を隣に座れるようにスペースをつくる。吹雪は隣に来るなり寝袋を下に敷き、その上に仰向け(あおむけ)で夜空をみる体勢になった。

暁「なんだよ?」
吹「イプシロン戦の時の僕、ヘンじゃなかった?」
暁「別に、俺は一人一人の選手の動きを見れるような器用じゃないからわからん」
吹「でも、アツヤは途中で暴走してたのはわかってたよね」

暁はその言葉に反応して態度を変える。

暁「・・・・お前はどうしたいんだ。いつまでもアツヤに頼るのか?」
吹「そのことなんだけど、こんどは僕がシュートを打とうと思っているんだ」
暁「吹雪がシュートを?」
吹「うん」

その場にしばらく沈黙が続く、吹雪は不安気になりながら、恐る恐る暁の反応を待つ、暁はしばらく頭の中で考えた後で沈黙を破った。

暁「それがわざわざ俺に相談すること?」
吹「え?」
暁「そんなのお前が考えろ、これはお前達兄弟の問題だろ。他人である俺が口出しする相談じゃない」
吹「・・・ごめんね暁君、こんなヘンな話を持ちかけてあともう一つ聞きたいことがあるんだ・・・・・暁君は二重人格なの?」
暁「やっぱ気づくよな」

暁は降参したかのようにあっさりと認める。

暁「そうだ。俺もお前と同じ二重人格だよ。ただ唯一違うのはもう一つの人格の俺は過去の俺なんだよ」
吹「それってどういう事?」
暁「会ってみるか。もう一人の俺に?」

吹雪は無言で頷く、暁は目を閉じる。

<シュッ>

目を開けた暁の瞳の色は茶色から、透き通ったような空色に変わっていた。ニッコリと笑って氷空は吹雪にあいさつをした。

氷「僕の名前は氷空、こんな形で話すのは初めてだね。吹雪君」
吹「氷空君は・・・昔の暁君の人格」
氷「そうなんだよね♪今の直也からは想像できない子供っぽいのが僕!風鈴学園で直也と戦った時に一度入れ替わったんだよ」
吹「なんで人格が二つに?」
氷「8年前に記憶喪失になった時に僕は一度消えたんだよ」
吹「・・・消えた?」

氷「うん、記憶喪失になったショックで僕の人格は消えて、直也としての人格が生まれた8年間は直也だけの人格だったんだ・・・だけどイナズマキャラバンが始動する前に直也はエイリア学園のジェネミストームと戦ったのは知ってるよね。その時の試合直前に僕は目覚めたんだ。
始めは鏡の中か心の中での会話しかできなかったけど、君達と旅をしている内に体が入れ替わるまでに力が戻ってきたんだよ」

吹「戻ってきた?」
氷「よくわからないんだけど、エイリア学園と戦う度に僕の力がもどって来てるんだ」
吹「待って!戻ってきたって一体なに!?」
氷「・・・・僕はサッカーに関しての記憶がない・・・だから強力な必殺技を思い出せないんだ。」
吹「え?」
氷「それはきっと、人格がもどったショックで思い出せてサッカーしていた記憶がない、テクニックは技術だから関係ないけど。逆に言い換えれば直也も僕もまだ本気のプレーはできない」

吹雪は凍り付いたような顔をしていた。無理もない、今の自分と並ぶ強さの暁はまだ本気でプレーでやっていないと言う事になる。本気になった暁はどれほど強いのかが測り知れなかった。

氷「・・・でもこの旅をしている内に記憶がもどって来て力が戻ってきってことだから・・・・・・・話はおしまい。じゃあ僕達は寝るから、おやすみ」

<シュッ>

氷空は暁に入れ替わって寝た。暁も会話をしている内に眠くなったのか入れ替わったことに気づかないでぐっすり寝ている。この会話で吹雪とアツヤの心はますます心のバランスが崩れて来たのは・・・・言うまでもない。