二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第五章・運命は動き始めた』 ( No.191 )
- 日時: 2011/06/29 20:58
- 名前: まい (ID: Je7dFzCp)
〜第13話〜「できない」
秋「待って、できないってどういうことなの?」
円「今の俺は、サッカーする資格はないんだ。だから・・・できない」
颯「だからってキャプテンはサッカーしないのかよ!?」
円「ゴメン」
そう言った円堂はその場を立ち去った。あぁ、こうなった円堂はどうやって立ち上がらせるんだ?・・・・・わからない。多分、今の円堂に励ましの言葉なんて逆効果になる。
グランドに着き、円堂抜きの練習がスタートした。しかし皆は集中していないのがわかった。栗松はボーとするし、小暮は空振りをする。そんな中、俺と鬼道だけは冷静になっている。円堂は屋上で落ち込んでいるらしい・・・・なんか練習がつまらない。
氷「(あぁー円堂君がこうなったら皆は追い込むに決まってるよ)」
暁「(このチームは円堂がいないと、つまらない。しかも今の円堂に励ましの言葉なんて逆効果だって)」
氷「(じゃあさ言葉じゃなくて、行動で示せば?)」
暁「(どんな?)」
氷「(例えば・・・・・・・・・なんだろう?)
おいおい、行動で示せって言ったのはお前だろ。さすがに「なんだろう?」は禁句だろ。そう思ってたら、空が薄暗くなり雨が降り始める。皆は円堂が心配になって屋上に走って行った。そこには、今までにみたことがないほど暗い、円堂がいた。
円「俺はキャプテンの資格なんてない、吹雪のことDFとFWができる。すごい奴だと思ってた。でも、あいつは追い込まれていたんだ!!」
暁「・・・・」
円「風丸はまだ7人だった頃のサッカー部に初めて参加してくれた。あいつは俺を支えてくれた・・・なのに!」
円堂の独り言が大声で言っているので嫌でも聞こえる声、いくらなんでも思いつめ過ぎだ。円堂はフェンスを何度も殴った。春奈が励まそうと近づこうとするが、鬼道が首を振って止めた。
暁「・・・こんな奴がキャプテンだったなんて考えたくないものだ」
颯「兄貴、それはいくらなんでも・・・・」
暁「ちょっと円堂に話しかける。」
親父「おい、直也」
止めに入った親父は悲しい顔になっている。親父も辛いんだなこんな円堂を見るのが・・・・俺だって見たくないんだよ。俺は円堂の目の前に来た。もちろん円堂は無反応だった。
暁「お前、傘くらいはさせよ」
円「・・・・・」
暁「あのさ、円堂がそんな調子だからチームはグダグダだぞ」
円「・・・・・・」
まったくの無反応、逆にこっちが傷つくぞ(汗
暁「黙るんならいいけどよ・・・ただ、これだけは言わせてもらう」
円「なんだ?」
暁「俺は必殺技を完成させる。あと、お前は明日から練習風景を絶対に見てろ以上だ」
そう言った俺は屋上を後にした。つーか俺なんであんな啖呵(たんか)を切ったんだ?アホらしい、以前の俺だったらほっといたのに。
暁「バカらしい、なんで俺はこんな小さいことを捨てきれないんだ」
氷「(それは捨てきれないんじゃない、捨てたくないからじゃない。)」
暁「捨てたくない・・・か、そうと決まれば寝ている吹雪にも報告しないとな」
氷「(寝ていたら、意味はないと思うけど)」
暁「一応だ。寝てても報告だってこと」
氷空とそんな会話をした俺は一人、吹雪がいる病院に向かって走って行った。早く円堂が立ち直ってくれればいいんだけどな。