二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第五章・運命は動き始めた』 ( No.192 )
日時: 2011/07/01 20:10
名前: まい (ID: xnzmqlIT)

〜第14話〜「監督」

俺は吹雪が寝ている個室のドアの目の前に来た。一応、吹雪に今の雷門の状態くらいは把握してもらいたかったからだ。と言っても、心の中にいるアツヤが聞いてくれればOKだけど、そう思いながら俺は静かにドアを開いた。そこには一人で寝ているの吹雪の隣に監督がいた。

瞳「暁君、部屋にはいる時くらいはノックをしたらどうかしら。」
暁「見舞いに来たのは俺だけだと思ってたので、と言うか監督はなぜここに?」
瞳「あなたは、私の事をどう思っているのかしら?」

おいおい、質問無視かよ・・・しかも質問返しがくるのか?

暁「どうって・・・・雷門の監督しか思い当たらないですよ」
瞳「そう、じゃあ私はこれで・・・」

そう言った監督は立ち上がって俺の後ろにあるドアに手をかける。監督がドアを開けようとした瞬間に俺は話しかけた。

暁「でも、言い換えれば『瞳子監督しか雷門イレブンを支える唯一の土台的な存在』だってことですよ」
瞳「!、そう。言っとくけど私は必要な存在と判断した場合は絶対に使うわ」
暁「それは吹雪のことですか?それとも・・・・アツヤのこと?」
瞳「・・・どちらの事もよ」

そう言った監督はどこか寂しげな顔をしながら部屋を出て行った。監督は、まだ吹雪の事を使うのか。まったく、

暁「それだと、今までと変わんないだろ」
氷「(じゃあ、どうすればいいの?吹雪君とアツヤ君がいないと雷門はグダグダだよ)」
暁「そうか?」
氷「(直也と颯音君以外の話だけどね)」
暁「・・・・・いや、俺と颯音がいなくても、あのチームは進化する。あきらめない心があれば、ただ今の円堂は自分を見失っているから立ち直れないんだ」
氷「(僕の声は聞こえてないけど、直也の声は吹雪君に聞こえたかな?)」

知ってるぞそれくらいは、今の会話で多分、今の雷門の状態は分かっただろう。短いけど、ここで最後に一言を言うか・・・

暁「吹雪。自分だけは絶対に見失うなよ、見失ったら・・・闇に落ちるからな・・・・・以上だ。じゃあ、明日も来るからな」

俺も一度は闇に落ちたから、その辛さを分かっているから伝えた。あの闇に落ちるのは=自分の存在価値も見失っているってことだ。絶対に暗い闇にはお前を落とさせないぞ。俺は言いたいことを言ったら、個室から静かに出て行った。出て行ったドアの向こうには、なぜか雷門が俺を待ち構えてたのかのように立っていた。

暁「なんだ?」
夏「監督になんであんなことを言ったの?」
暁「本当のことを言ったまでだ。そんなに監督を信じられないのかよ。」
夏「別に。ただ、あなたと私の考えは同じって思ってね」
暁「・・・・・・・はい?」

唖然を使うとする俺、だって雷門が意外な答えが返って来たから、普通は「なんであんな監督を必要とするの!?」とか、言うと思うから

夏「私も『監督は監督でいて下さい』ってお願いしたわ。言い方は違うけど、監督を信頼している人が私以外にもいて
嬉しかったから」
暁「それは違うと思うぞ雷門」
夏「え?」
暁「全員、監督のことを信頼できてるぞ。もし、信頼できてなかったら全員がキャラバンから離れるだろ。」

俺は雷門の近くまでゆっくりと歩いて、軽く雷門の肩に手を置いて笑いながら話を続ける。

暁「たまには瞳子監督の立場だと思って考えてみたらどうだ?そしたら、監督の気持ちがわかるかもな・・・・
じゃ、俺は練習に行くから」
夏「え、えぇ。頑張って」

小さく手を振る雷門に対して俺は病院の廊下を走って行った。今日は早く練習して、必殺技の解読でもするか