二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第五章・運命は動き始めた』 ( No.195 )
- 日時: 2011/07/03 22:22
- 名前: まい (ID: Rc3WawKG)
〜第15話〜「マネージャーの悩み」
俺は今、ドシャ降りの雨の中、グランドで一人で練習をしていた。目を閉じて神経を集中させているつまり、精神統一している。雨がドシャ降りのせいで視界がぼやけて見えたが気にしていなかった。
暁「『スッと歩き、クルっと回りポーン、シューン、パチン』・・・だったな」
試しに一回やってみるか、俺は軽くドリブルをして体を一回転してボールを蹴り上げた。その瞬間に足元から氷の鎖の一部が出てくる。しかしそれはほんの一瞬しか出てこない、俺の動きが止まったら氷の鎖は崩れた。次の動きである『シューン』・・・これがわかれば完成に近づく・・・なのに
暁「どうして、肝心な所がわからないんだよ・・・・・」
?「先輩、風邪ひきますよ」
後ろから聞きなれたマネージャーの声が聞こえた。俺は振り向かずにそいつの名前を言った。
暁「なんだよ。春奈」
春「練習をするのも良いですけど。そろそろ戻りませんか」
そう言って春奈は自分が持っていた傘を俺を入れるような形で差し出した。傘に入ったおかげでさっきまでぼやけていた視界が見えるようになる。
暁「さすがはマネージャーだな選手のことわかってるじゃないか。」
そう言いながら、振り向くと見ると、春奈の目に涙がたまっていたのがわかった。驚いて、思わず声をかけた。
暁「ど、どうしたんだよ?」
春「私は何もわかってないです。選手のことをわかっているつもりだったのに・・・吹雪先輩や風丸先輩のことわかってなかった。自分が悔しいんです」
涙声ながら悩みを話してくれた。マネージャーとして悔しかったんだな・・・まったく、俺はどんだけ皆に迷惑をかけているんだよ。俺がしっかりしてたら、誰も悲しい思いをさせなかったはずなのに・・・
暁「悔しいだろうな、選手の悩みを見抜けなかったから。」
春「私は・・・・これからどうすればいいんですか?」
暁「いつもの俺だったら『だからなんだ?』って冷たくするが、今回は相手が悪かったな」
春「え?」
相手が泣いている春奈だもんな。ここで冷たい態度をとって逆に泣かせたら鬼道にどんだけ怒鳴られるんだか・・・・想像しただけでもゾクっとする。慎重に励まさないと・・・
暁「俺はこんなに選手の事を気遣うお前が好きだ。(仲間として)」
春「///へ?/////」
暁「だからって、そんなに思い詰めるなよ。お前は今まで通りに明るく振る舞えればいいんだ。天真爛漫(てんしんらんまん)なお前の方が俺はもっと好きだぞ。なんかお前が泣いている顔を見ると、こっちまで暗くなる。だから、泣くな!泣いたって何も変わらないだろ!!」
春「///!!///」
励ましたつもりで言ったんだが・・・・・なんで春奈の顔が赤くなるんだ?熱でもでたのか?まさか俺はなんか、とてつもなく、まずいことでも言ったのか?
春「暁先輩、ありがとうございました!おかげで吹っ切れました!」
春奈は頭を下げてお礼を言った。こ、こんなに吹っ切れるのが早い奴はあんまりいないぞ。こいつは明るいから悩みなんてすぐに解決するタイプだ。
暁「それでこそ『音無 春奈』だな、いや『やかまし 春奈』か?」
春「それって、なんですか!?」
暁「やっぱりこっちの春奈の方が良いな。さてと今日は戻るか、お前のおかげで俺も吹っ切れたからな」
春「?何を言っているのかさっぱりですが、早く戻りましょう!皆が心配しているんですよ!!」
暁「わかってるぞ。まったく、お前はもっと大人しくできないのか?」
春「なんですかその態度は!?」
こう言ったやり取りの中、俺達はキャラバンに戻った。春奈、お前のおかげで少しわかったかもしれない・・・・必殺技のヒントがな!