二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第六章・奇跡の新タッグ!』 ( No.235 )
- 日時: 2011/07/28 20:16
- 名前: まい (ID: Af2VUVFa)
〜第8話〜「弱点はない、癖はある」
俺はスラスラとノートに南雲の動きをまとめ上げてみる。どうやらこいつは空中戦が得意で地面につく時間よりも空中にいる時間が長い。空中で飛び回って自由に動ける分、ゲームを有利に進めている。なかなかの身のこなしだ。人間かこいつ?
鬼「しまった。DF!」
あっという間に南雲は鬼道達を抜いた・・・というか飛び越えて、DFまで迫った。木暮と颯音は南雲の強さにひるんで立ちすくんでいたが、財前と吹雪は違った。二人は南雲を止めようと必殺技で対抗する。
塔「<ザ・タワー>!」
晴「・・・・ふん」
南雲は余裕の表情を浮かべて<ザ・タワー>に向かってノーマルシュートをした。財前の<ザ・タワー>は簡単に崩れてしまう。こいつのキック力は半端ないな。次は吹雪が必殺技を繰り出した。
吹「<アイスグランド>!」
南雲が蹴ったボールを<アイスグランド>で凍らせようと考えたらしいが、あまりのシュートの威力で力負けして吹雪の技は通用しなかった。南雲はその様子を見て必殺技シュートをだす体制になる。炎と共に空中高くに飛びあがって、オーバーヘッドキックと共に炎をまとわせたシュートを放った。
晴「<アトミックフレア>!!」
円「<マジン・ザ・ハンド>!うわぁ!!」
円堂は<マジン・ザ・ハンド>で対抗しようとしたが、完全にパワー負けしてしまった。たしかに、こいつのシュートは俺くらいか?それとも俺以上かもしれない。最近、シュート打ってないからな。
南雲がシュートを決めた瞬間に何気なく俺は隣にいる親父を見る。親父はノートパソコンを開いている。
親父「南雲 晴矢君ね・・・・情報屋の俺も聞いたことがない選手だ」
暁「あんたも知らない選手だったか。珍しいな」
親父「パソコンで名門や無名の学校も調べまくってるけど、彼の名前がなぜか出てこない」
暁「つまり、南雲はサッカー部に所属してないのか?」
親父「そう言う事になる」
サッカー部に所属していない選手・・・・・サッカー部に所属してないのになんでそれだけの強さがある?謎がある過ぎだろ南雲の野郎・・・・。そう思っていたら親父が思いがけない事を言い始めた。
親父「ついでに言うと、彼はどこの学校にも行ってない」
暁「!!な、なんだと?」
親父「日本全国の学校に通っている生徒の名簿を集めても南雲君の名前は出なかった。怪しいと思わないか?もしかしたら彼は—————」
親父は何か言いかけて手元に持っていたノートパソコンを俺に見せようとする。その時だった、颯音は南雲と何か言い争っていた。何かと思って俺は土方に肩を借りて皆がいる場所に向かった。
暁「どうした?」
鬼「どこから説明すればいいのか分からんが・・・・」
颯「だ・か・ら!俺ともう一度勝負してくれよ!!」
晴「もう終わっただろ!?」
円「実は ———————— 」
えーと円堂から聞いた話をまとめると、颯音が南雲のプレーで簡単に抜かれたのに納得いかなくて、もう一度南雲に勝負してくれと頼んでいる。しかし、南雲はもうテストが終わったからやらなくていいだろうと拒否している。うん、どっちもガキみたいな言い争いだ。俺は二人の間に入って鎮めようとする。
暁「そんなに言い争いするレベルじゃないだろ?」
颯「だって悔しいもん!もう一回だけでもいいから勝負させてくれ!!」
晴「なんとか止められないのかお前の弟は?(汗」
さすがの南雲もかなり困り顔をしている。つーか颯音が今にも泣きそうな感じがする・・・・・こいつが泣いたら俺以上に厄介なことになる。ここは・・・・
暁「悪い南雲、勝負させてくれ」
晴「あんたは今の話を聞いていたか!?」
暁「聞いていたが、確かめたいことがあってよ。」
円「確かめたいこと?」
俺は手元にあるノートをパラパラとめくり、ほんの20秒くらいで一通り読み終わる。ポンとノートを閉じてから、書かれてあることを簡単にまとめて全員に伝えた。
暁「あぁ、南雲・・お前はハッキリと言ってこれと言った弱点は俺の観察力でも分からなかった。」
全「えぇ!?」
暁「だけど、かなり癖のある動きがある。」
目「それはそうでしょ!?南雲君のあの空中技は癖のある動きですよ!」
暁「・・・・・・お前、頭悪いな」
自慢げに目金が違うところを言うから指摘した。でも目金の奴はいきなり暗いオーラを出して壁山の後ろに隠れて落ち込む。何か俺、悪いことを言ったか?まぁ、いいや。
暁「お前の癖を颯音に教える。それを教えただけで多分、颯音はお前からボールを奪えるからな。本当かどうか知りたくないか?」
晴「・・・・へぇ、面白いことを言うじゃないか。じゃあ東條。勝負しようぜ」
颯「あぁ!今度は絶対に奪ってやる!!」
こうして、颯音は一対一で南雲と勝負することになった。俺は颯音の耳元で南雲の癖を小声で話した。俺は本当に癖だけ言って後は何も言わなかった。颯音は頭を傾げて色々と考えてみる。
颯「本当にそんな癖があるのか?・・・・だったら俺でも奪えるはずだ」
晴「(一体何を話したんだ?)」
颯音は気が付いたみたいだな、南雲の癖を利用する方法が。あとはどうなるか見ものだ。