二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第六章・奇跡の新タッグ!』 ( No.240 )
日時: 2011/08/01 21:08
名前: まい (ID: 7YTWgvJr)

〜第10話〜「南雲の正体」 

ティムは呆れたような態度をとって、腕と足を組んでポールの上に座り、黒いサッカーボールを両手に持ってただ俺達を見下した目で見ていた。俺以外はティムを見たことがないから「誰だ?」と言う声が多々聞こえる。

円「キミは一体?」
ティ「これは失礼しました。私の名は「ティム」エイリア学園マスターランク、『ジェネシス』のメンバーの一人です。」

ティムは立ち上がって軽く礼をする。つか、ポールの上で礼をするなんて、どうかしてないか?と心の中で思わず思ってしまう。いやいや、そんなことは後にして・・・・・

暁「エイリア学園ってどういう意味だ。南雲」

俺がそう問うと南雲は舌打ちをしてティムを睨んだ。ティムは怯まずに睨み返す。時間が止まったかのように長い沈黙が続いた。その沈黙を破ったのは南雲だった。

晴「ったく・・・・・邪魔するなよ。ティム」
ティ「雷門に入ってどうするつもりだったの?」
晴「グランのお気に入りはどんな奴か見に来ただけだ」
ティ「あら。やけに機嫌が悪いじゃない」

ティムは薄く笑った後、南雲にボールを思い切り蹴る。反応した円堂は<マジン・ザ・ハンド>で止めようとするが、南雲は構わずジャンプしてボールをカットした。着地した瞬間に足から竜巻?が起きて南雲の体が見えなくなるしばらくすると南雲は変な赤い服と腕に白いキャプテンマーク?を着ていた。

?「こっちが本当の俺「バーン」だ。よく覚えとくんだな。ついでに言うとエイリア学園『プロミネンス』のキャプテンだ」
ティ「無断で出かけたと思ったらこんな、随分とつまらないことをしていたのね」
バ「ふん、こいつらはジェミニストームを倒した。イプシロンとも引き分けた。こいつらと戦ったら今より強くなるんじゃないかと思っていた。もし俺等の邪魔をするようだったら・・・・・・」

南雲・・・・じゃなくて、バーンは円堂を指してニヤリと不気味な笑いを浮かべた。

バ「つぶすぜ」

バーンが声を発した瞬間にティムは飛び上がり、俺達が居るグランドに着地する。ティムはバーンを睨みつけて少し唇をかみしめた。

ティ「つぶす?強い人は仲間にする・・・・違った?」
円「どういうことだ!?」
バ「教えてやろう。豪炎寺っていう奴もな・・・・」
ティ「これ以上は言いすぎよ。それにあんた・・・・・一番会いたかった人はいなかったみたいね」
バ「黙れ!!」

バーンは思い切りティムに向けてシュートをする。しかしティムは涼しい顔でらくらくカットしてしまった。ティムは俺を見てニッコリと微笑む。にしても、『会いたかった』って一体誰のことだ?・・・・・もしかしてエイリア学園は氷空の存在を知っているのか?

ティ「では、失礼します」
バ「ッチ。東條、次会った時は覚悟しろよ」
颯「・・・・・南雲」

何か言い残すことがないように二人は言葉を発して、ティムは黒いボールを蹴った。その瞬間に白い光が辺りを包み込んだ。あまりの明るさに目を閉じてしまう。しばらくしてゆっくりと目を開けると、そこには二人の姿はなかった。

瞳「まだ他にいたなんて・・・・・・」
吹「ジェネシスで最後じゃなかったのか・・・・・・」
鬼「話の内容からすると、ジェネシスと互角のチームのようだな」
壁「まだまだ。戦ってくれなきゃいけないっすね」

と言う、不安が積もる意見がだされた。それもそうか、俺達はエイリア学園に勝たないといけないんだ。たとえ、強い奴らが現れようとも・・・・。と思っていたら、いきなり馬鹿でかい声で親父が叫んだ。

親父「落ち込むなよ!炎のストライカーは奴じゃなかっただろ!まだ、豪炎寺君がここにいる可能性がある!!」
全「!!」

そう親父が言ったら全員さっきまで不安な暗い表情だったのがどんどん明るくなる。親父も雷門イレブンの一員として少しは役に立ったかも。少しだけ見直したぜ、親父・・・・・。


その日の夜、気になったことがある。颯音のことだ。あいつはけっこう昔から泣き虫だからすぐショックなことがあったらいつも外で泣き叫んでいた。今日だって、南雲がエイリア学園だって言われた時、けっこうショックを受けているはずだ。そう思って、颯音を探しに外に出てみたが、いない。もしかしてキャラバンに戻っているかもしれない。一度戻ってみるか・・・・。

キャラバンの上で何か話している人物が三人いる。そこには円堂と鬼道、それに颯音がいた。なにやら豪炎寺のことで話しているらしい、俺は三人に気付かれないように忍び足でキャラバン上から死角(しかく)になる木に隠れて会話を聞く。

颯「あのー二人に相談があるんだけど・・・・いいか?」
円「・・・・・バーンのことだろ」
颯「え!なんで分かった!?」
鬼「お前の様子を見ればわかる。けっこうショックを受けていたみたいだったからな」

へぇー二人にはお見通しってことか、さすがキャプテンに司令塔だな。観察力はある程度あるんだな。

颯「南雲と勝負した時、すごく楽しかった。でも、あいつはエイリア学園で敵だったから・・・・もう、あいつとは楽しいサッカーは出来ないと思うと、目の前が真っ暗になって、俺は一体どうすればいいんだ?」

颯音はしぶしぶ悩みを言い始める。俺だったら「お前の思っていることをやればいい」っていうかも・・・・円堂はどうするつもいだ?すると、円堂は即答で拳を作り、颯音に訴えた。

円「そんなの決まっている!宇宙人にサッカーは楽しいって教えればいいんだ!!」
鬼「そのために俺たちは旅をしているからな。」
颯「宇宙人に・・・・サッカーの楽しさを教える」

颯音の声はどんどん明るい声になって、最後には深くお辞儀して「ありがとうございました!」とお礼を二人に言った。颯音の奴も少しは成長したかな。第一、俺にしか信用しなかったあいつがチームメイトに悩みを相談する時点で成長している。そう思っていたら自然と笑顔がこぼれてしまう、俺は素早くその場を離れて眠りについた。