二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第六章・奇跡の新タッグ!』 ( No.255 )
日時: 2011/08/23 21:34
名前: まい (ID: JD5DDSYn)

〜第18話〜「颯音の意思」 ※今回は颯音目線です。あと展開が途中から早い※

兄貴がいなくなって辺りは静かになった。俺は兄貴が試合放棄したことにショックをうけていた。兄貴はいつも試合を面倒くさがるのは知っていたけど、試合放棄なんて一度もしなかったのに・・・・。そう考えているとグランドでデザームの声が響いた。

デ「あの男がいなくなった。次に興味あるのはお前だ。打ってこい」
鬼「吹雪、気にするな!お前だけのプレーをしろ!」

デザームは吹雪先輩にわざとパスをする。早く打てと訴えているのだろう。鬼道先輩はあまり吹雪先輩に負担をかけて欲しくないからシュートを打たなくていいって言っている。

吹「分かっている・・・・そんなの最初からわかっているぜ!!」

先輩はすぐに人格をアツヤに変えてゴールを目指した。多分、アツヤならなんとか出来ると思うけど。あれ?アツヤ・・・・なんか焦っているのか?

吹「<エターナルブリザード>!!」
デ「<ドリルスマッシャー>!」

先輩は何度もシュートを打った。でも、デザームは軽々止めてしまう。シュートを打つたびに先輩のシュートの威力が下がっているのが分かった。

———なんでだ?俺達はアツヤに頼ってしまったせいでジェネシス戦の時に吹雪先輩は倒れたのに、今回は俺達が全員サッカーをするって決めたのに、なんでアツヤがシュートを打っているんだ?
このままじゃ、また先輩がそんなの・・・・・・・・絶対嫌だ!!!!———

吹「<エターナルブリザード>!!」
颯「先輩!これ以上シュートを打ったらダメだ!!!」

気が付いた時は遅かった。先輩が打ったシュートはデザームが片手で止めていた。しかも、必殺技なしで・・・・。デザームはため息をついで先輩を睨んだ。

デ「期待していたのに、つまらない、お前はもう必要ない」

この言葉で先輩は震える。『必要ない』という言葉が先輩の中で絶望が走る。次の瞬間、先輩の片目の色が普段の先輩と同じマインブルーの色になった。もう片方はまだアツヤの瞳の色、山吹色になっていた。人格が混乱しているのか!?

吹「アツヤとしても・・・士郎としても・・・・必要ない・・・じゃあ、俺は・・僕は・・・・一体なんだよ——————!!!!???」

グランドに先輩の叫びがむなしく響く、次の瞬間、吹雪先輩は倒れた。皆が先輩に駆け寄ってベンチに運んだ。デザームに言われたことが原因で倒れたんだ。俺は何も出来なかった。


———————なんで俺はベンチにいるんだ?———————

———————皆、つらいのに、俺は見過ごすのか?———————

———————雷門は・・・・・・・負けるのか?———————


後悔、絶望、不安、そんな感情が一気に出てしまう。今、やれることはなんだ?頭で考えるより、口が勝手に動いた。

颯「か、監督!俺を出してください!!」
瞳「え?」
土「だけど、お前・・・・」
颯「もう大丈夫ですよ、土門先輩」
円「でも、お前!」

キャプテンと土門先輩は兄貴がいなくなったショックでフィールドに立てないって思って心配してくれた。確かに、兄貴が試合放棄して、吹雪先輩は試合に出られない状態、FWは浦部と俺だけでイプシロン改に通用するか分からない。不安があっていつも通りプレーも出来るか分からないけど、


颯「いい事を教えてあげますよ。キャプテン・・・・俺は目の前で仲間を侮辱(ぶじょく)されて、このまま黙って見ているなら・・・・・何もできない自分自身を憎む!!!この意思は絶対に変えない!!!」
全「!?」
デ「・・・・・ほう、面白い奴だ」


俺はただ、大声で本音を叫んだ。何で叫んだのか自分でもわからないけど、心が軽くなった気がした。俺は今まで、兄貴ばかり頼り過ぎていたせいで自分自身を見失っていたかもしれない。でも、これからは自分で道を切り開きたい!そんな思いが溢れだして叫んだと思う。監督は俺の熱意を承知して選手交代をする。

瞳「目金君をDFに下げて、吹雪君に変わってFW15番、東條君!」
颯「はい!」

俺は慌ててグランドに足を踏み入れた。その瞬間に全身に鳥肌が立つ、これが宇宙人の威圧感か?ジェネシスの時は控えで一度も宇宙人と試合をしたことがないから。急いでポジションについて、深呼吸をしてリラックスをする。そして、試合開始のホイッスルが鳴ろうとした瞬間 ———————

デ「審判、ポジションチェンジだ。FW のゼルをGK に、FW は私がする」
一「奴はGKじゃなかったのか!?」

すると、デザームとゼルは胸のボタンを同時に押した。その瞬間にデザームとゼルのユニフォームは入れ替わった。そして、デザームは俺の目の前で止まった。

デ「東條 颯音!円堂 守!二人がいない今、興味はお前らだ・・・・正義の鉄拳は私が必ずつぶす・・!!東條、貴様は私が直接つぶす!」
颯「へぇーやってみろよ!!」
円「あぁ!」

正直、デザームが目の前に立っていて、怖いって言う気持ちがあった。でも・・・・・

颯「こんなに強いチームと試合ができて・・・・・」
円「あんなに強いシュートがとめられる・・・お前らと戦う理由は楽しむためじゃない・・・・・」
円・颯「お前らにサッカーは楽しいってこと教えてやる!」

見事なキャプテンとハモる。デザームも本気になったことだし、けっこうきついかもしれないな・・・・。後悔なんてしてもどうにかならないな。