二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第六章・奇跡の新タッグ!』 ( No.261 )
日時: 2011/08/29 10:56
名前: まい (ID: ifZNDVV/)

〜第21話〜「豪炎寺の事情とゲンちゃん?」 ※やっと暁目線に戻ります※

豪炎寺が決めたシュートと同時に試合終了のホイッスルが鳴る。試合は3−2で俺達、雷門イレブンの勝ちだ。改めて、豪炎寺はすごい奴と思う。俺の指示の意図までも分かる奴はそんなにいない。アイツは一瞬の判断で意図が分かっている感じだった。

デ「なぜだ?我々はイプシロン改なんだぞ。それなのに・・・・負けた」

デザームは膝をついて絶望的な顔をした。余程、負けたのが悔しいのか?俺は見かねて、デザームに近寄る円堂も俺の後ろに着いてきて、デザームに手を差し出した。

暁「地球の場合、試合が終われば、敵も味方もない」
円「お前達のしていることは許せない・・・・・けど、俺はお前たちにサッカーの楽しさを知ってほしい」

デザームは笑いを浮かべて立ち上がった。その時の笑いは、今まで見て来た不気味な感じじゃなかった。何と言うか・・・・懐かしいかんじがした。気のせいか?と言うか、宇宙人相手に俺はなんで懐かしがっているんだ?そんな疑問を抱えていると、心の中で氷空が呟いた。

氷「(似てる)」
暁「(誰に?)」
氷「(昔、遊んだ兄さんみたいな人。デザームによく似ている。確か名前は、治(おさむ)・・・・だっけ?)」

おいおい、うろ覚えかよ。・・・・ん?待てよ。おさむ?『お』の部分を伸ばして『おーさむ』で、『お』の部分を『で』にして、『さ』を『ざ』にしたら・・・・『デザーム』にならないか?まさか、デザームはもしかして、俺と会ったことがないか?聞いてみた方がいいよな。

暁「あのさ、デザームって・・・・おs」

『おさむ』と言いかけたその時、上空から黒いボールが落ちてきた。あたりに煙がたち、視界が見えなくなる。しばらくすると、煙が晴れた。ボールが落下したところを見ると、そこにはバーンが着ていた赤いユニフォームとは対照的な青いユニフォームを着ている少年がいた。青い瞳に、青白い髪、アイツは・・・・

デ「ガゼル様!!」
?「私はマスターランク、ダイヤモンドダストのキャプテンガゼルだ。」
円「なんだ!?」

そこには、氷空の時に出会った幼馴染の風介がいた。でも、似ているだけなのか?ガゼルって言う名前だし・・・・。するとガゼルは俺に視線を向けると少し驚いたような顔をした。

氷「(風介?)」
ガ「キミが暁 直也か・・・・・・・なるほど」

デザームは円堂と俺から離れた。ガゼルは黒いボールをイプシロン改に向けて打つ。次の瞬間、デザーム達は消えてしまった。

円「そんな!」
ガ「円堂 守に暁 直也、キミ達と戦える日を楽しみにしているよ」

そう言ってガゼルは自分の足元にあるボールを蹴って消えてしまった。しばらく沈黙が続く中、親父がニッコリと微笑み、円堂の背中を軽くたたきながら円堂に・・・・いや、俺達に明るく大きな声で話しかけた。

親父「ほらほら!そんな暗い顔はしない!!それより、豪炎寺君に言うことがあるんじゃないか?円堂君」
円「えっと・・・・おかえり!豪炎寺!!」

親父は重たい雰囲気をたった一言で吹き飛ばした。円堂は戸惑いながらも豪炎寺に久しぶりのあいさつをする。皆も合わせて「おかえり」と言った。

豪「皆・・・・・ありがとう・・・・監督・・ありがとうございました!」

全員が豪炎寺の一言で訳が分からなくなった瞬間であった。なんで監督にお礼を言っているんだ?確か、監督のせいで豪炎寺は離脱しただろ。

円「どういうことですか?」
鬼瓦「ここからは俺が説明させてもらうぜ!」

なぜか、グランドに現れたのはさっき一緒に行動していた鬼瓦刑事がいた。鬼瓦刑事は俺たちがいるところに近づこうとした。その時、

親父「よ!ゲンちゃん!」
全「ゲンちゃん!?」
鬼瓦「せ、正治さん!大声であだ名を呼ばないでください!!」

若い頃から親父は刑事と知り合いだったらしく、今でも仲がいいらしい。だからあだ名で呼んでいる。ちなみに、なんで『ゲンちゃん』と言うあだ名なのかと言うと、鬼瓦刑事の名前が「源五郎(げんごろう)」だから。ついでに言うと「正治」と言うのは親父の名前だ。それにしても、なんで刑事が親父に敬語を使うのが疑問に思うが・・・・・俺には関係ないな。その後、鬼瓦刑事はしばらく、親父にからかわれていた。しびれを切らした俺はキレ気味に刑事に話しかける。

暁「鬼瓦刑事、そろそろ本題を言ってください(怒」
鬼瓦「そ、そうだった。豪炎寺君は ——————— 」

簡単に言うと、豪炎寺はエイリア学園側に妹の夕香を人質に取られたことで全力でプレーが出来なかった。しかも、口止めされていて円堂達には相談もできなかった。それを瞳子監督に見抜かれて、イナズマキャラバンを去り、鬼瓦刑事の勧めで沖縄の土方の家に身を寄せた。と言うのが豪炎寺の事情だそうだ。

円「暁は知っていたのか?」
暁「昨日、親父から聞いた。それで・・・・・」













これは昨夜の話になる。親父から言われたことは『試合放棄をしろ』と言われて、意図を説明しろと頼んだら・・・・

親父『それはな、豪炎寺君を助けるためだ』
暁「なんでなんだよ?」
親父『実は豪炎寺君は ——————— だったから』
暁「そんなことがあったのか・・・・」

その言葉を発した瞬間に、『待っていました』と小声で親父は言った。その時の声は身震いがするほど不気味だった。

親父『事情を説明したから、俺に従ってもらうぞ♪』
暁「はぁ!?」
親父『もしかして、直也は仲間を見捨てる気か?』
暁「そ、それは・・・・」
親父『じゃあ、合図したら試合放棄して、近くの森に来いよ☆・・もし、来なかったら、一人の仲間を見捨てるってことだぞ』

思考停止状態が15秒続く、そして・・・・

暁「・・・・・・あんた、はめやがったな!!!しかも、やり方が腹黒いぞ!!」
親父『人間、本気になれば誰でも腹黒くなれる。エッヘン!!』
暁「格言っぽく言うな!うざったい!!」

親父は笑いながら、恐ろしいことを言ったぞ。この時、そんなことを言われてもこっちが困るんだけど。やっぱり、子供は結局、親に勝てない運命なのだろうか?と痛感した瞬間でもあった。











暁「———— ってことで、仕方なく試合放棄をしたわけだ。」
親父「それは、直也には悪いことしたと思うけど、あんな作戦で乗ってくれるなんて、本当に直也は押しに弱いんだな。もしかして直也はM?」
颯「兄貴は意外とMで、俺はけっこうSって言われているけどな!」
暁「お前達は何を言ってるんだ?」

この時、全員が思った。「この家族は親から腹黒い人がいる」ともしかしたら、「颯音にも裏があるのかもしれない」と・・・・・。