二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】〜俺のサッカー〜『第七章・明かされる記憶』 ( No.293 )
- 日時: 2011/09/26 19:55
- 名前: まい (ID: paGZ.mPE)
〜第7話〜「助っ人」※颯音目線で、回想シーン※
この話は5日前に遡る(さかのぼる)。
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それは、暁が倒れた直後の颯音の心情だ。
目の前で、兄貴が倒れた。頭の中が真っ白になって何が起こったのか分からなかった。父さんやキャプテンが必死に呼びかけても兄貴は目を覚まさなかった。
颯「兄貴は?」
親父「心配するな。気絶しただけだ。でも、こんな時に・・・・・・」
もうすぐダイヤモンドダストと戦うのに、兄貴がいなくなるのは、まずい。選手が一人、いなくなるのは。
ショックを受けると同時に隣のベンチから思わず目をつぶるほどの眩しい白い光が現れた。そこには、ダイヤモンドダストが現れた。
ガ「我々はマスターランク、ダイヤモンドダストだ」
冷たいガゼルの声が会場に響いた。兄貴が倒れたことにチームの雰囲気も暗い。この状況で勝てることが出来るのか?そう不安を感じた。
そんな時、父さんが兄貴を抱きかかえて立ち上がった。
親父「ガゼル君、実は息子が倒れてよ。俺は息子を病院に連れて行くから」
ガ「は?」
親父「ということで、俺は一時退散!」
円「ちょっと、おじさん!!」
親父「あとはガンバレよ。円堂君」
まさかの親父が退散。止めようとした時にはグランドからいなかった。兄貴を抱えながらすごいスピードで退場したと思う。父さんって何者!?と疑った瞬間でもあった。
ガ「どうやら、キミたちに有力選手がいなくなったようだな」
颯「でも、兄貴だけが有力選手とは、限らないと思うぜ」
ガ「・・・・兄貴?」
颯「あぁ!俺は暁 直也の弟の東條 颯音!!」
ガゼルの挑発的な言い方に乗ってしまい口を滑らせて兄弟って言ってしまった。しかも、自己紹介もしているし
自分で何しているんだ?と思ってしまう。ガゼルは鼻で少し笑った。
ガ「キミが東條 颯音か。話に聞いてはいたが、本当に熱い人間だな。バーンが気に入るのも分かる」
颯「南雲が!?俺、けっこう気に入られているんだ!嬉しいな〜・・・でなんか他に言っていたか?」
ガ「これ以上、無駄話はいらないな。」
そっちから話を始めたくせになんだよ?もっといい話が聞きたかったのに。俺、ガゼルみたいな冷たい奴、苦手だ。
ガ「キミたちに凍てつく闇の冷たさを教えてあげるよ・・・・」
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試合開始のホイッスルが鳴って先行は雷門イレブン。俺がボールを豪炎寺先輩にパスをだしてドリブルをし始めた。すると、ダイヤモンドダストの連中はゴール前まで道を開ける。
俺たちは、なめられているって分かった。先輩も遠慮しないで、ノーマルシュートでギリギリコーナーを狙う。
誰もが入ったと思った。でも、ヘルガって奴は素早くジャンプして止めた。すごい反射神経だ。
豪「なっ!?」
全員が唖然としている中、ヘルガは止めたボールをキャプテンに向けて投げた!?
そして、キャプテンがいるゴールまで一直線に進む
円「くっ!!」
なんとか、キャプテンは踏ん張って止めた。なんとか形勢を立て直そうとして、キャプテンは一之瀬先輩にパスを出す。
しかし、ダイヤモンドダストの動きが早かった。雷門イレブン陣地にもう動いていた。
一之瀬先輩は周りを見渡して、浦部にパスを出した
浦部が走り出した瞬間にマークをしていた。ゴッカって言う奴がスライディングすると共にその滑る地点の地面が氷の道と変化する技<フローズンスティール>を浦部に当てた。ボールは大きな弧を描き、観客席に飛ぶ。
地面に体を叩きつけられた浦部が足を抑える。多分、負傷したんだ。
颯「大丈夫か!?浦部!!」
リ「こ、これくらい・・・・平気や」
倒れながら作り笑いをする浦部、俺が何もできなかったから・・・・こんなことになったんだ。そう思うと自分がみじめに感じた。
悔やんでも意味がないそう自分に言い聞かせて自分の頬をパンパンと叩く。
その頃、観客席では・・・・・ヒロト、晴矢、海夢がこの試合を見ていた。
晴「まったく、つまらない試合だな」
海「私たちがわざわざ見る試合じゃないわね」
ヒ「そんなこと言わないでよ・・・・円堂君の熱さが分かるから。」
ヒロトの言葉に二人は黙って試合を見ているしかなかった。ここで、海夢が呟いた。
海「円堂 守も見どころがあるけど。バーン、貴方が気に入っている東條 颯音はどうなっているかしら?さっきからあまり動いてないみたいだけど。もしかして、期待外れ?」
晴「まぁ、見とけよ。アイツは只者(ただもの)じゃない」
ヒ「キミをそこまでにさせる人間・・・・東條 颯音か」
三人は静かに視線を颯音に向けた。
ちょうどその時だった。観客席に行ったボールが誰もいないはずなのに戻ってきた。幽霊か?怪奇現象か?と思考が働く。足音が聞こえて、ますます恐怖に怯えてしまう。
おそるおそる観客席の方に視線を向けると、そこには、金髪で長い髪の人がいた。目を疑った。だって、壱松兄貴に似ていたから。
?「久しぶり、円堂君」
円「お前は・・・・アフロディ!?」
アフロディ?確か、F F の決勝で雷門と戦った世宇中のキャプテン、でも、世宇中は身体能力を強化する神のアクアでドーピングしていたことがあって、本来の実力は未知数な部分が多いんだ。
俺はアフロディに近づこうとしたら、キャプテンが止めた。かなり警戒しているみたい。
颯「キャプテン?」
円「お前、何しに来た?」
ア「そう警戒しないで、ボクは助っ人に来たの」
円「助っ人?」
キャプテンは目を丸くしてアフロディを見る。二人は目で会話しているように見えた。しばらくすると、キャプテンはニッコリと笑った。
円「分かった!」
こうして、アフロディが助っ人として、雷門イレブンの一員になった。俺はアフロディを信じられる。でも、元々雷門にいた先輩達は納得いかないようだけど。このチーム、大丈夫なのか?