二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: めだかボックス -奇特な存在- ( No.71 )
日時: 2011/04/25 23:05
名前: Neon+ ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)
参照: 執筆者が今回は違うんだぜ☆ 誰だかは言えないけどな!

 その数日後、黒神めだか生徒会長は中学生を対象とした箱庭学園の視察らしきものを開催した。 もちろん、そのことはに関して、鬼無里は前日になってその存在を知り、いざ当日。
 あれ? 球磨川さん、制服また学ランにしてる……。
 そんなことを考え、校舎の屋上から集まった中学生達を眺めていると、球磨川が朝礼台の上へマイクを持って上がった。
 どうやら、生徒会長ではなく、副会長が出てきたと言うことは何らかの選別でもするつもりだろう。 球磨川さんの言葉は、狂気と言う凶器だしね……。
 そんな考えは、案外的を射ていた。
 朝礼台の上がった球磨川の第一声は、

 『えー。 モブキャラの皆さん、こんにちは』

 その言葉とともに、その場に集まった学生達のひざが一斉に大地に着く。 まあ、当たり前か。

 『どうしました、個性無きみなさん。 大丈夫ですか? その他大勢の皆さん! 気分が悪いのであればもう帰ったほうがいいですよ、もう出番の無い皆さん——』

 その言葉の途中で、生徒会長が割って入る。
 だが、鬼無里が見ていたのはそっちではない。 球磨川の言葉に微動だにしない“5人組”の女の子……。 明らかに、一般人ではない。
 そして、異常でもなければ過負荷でもない。 あからさまに、自分達は悪平等【ノットイコール】ですよ、とでも言っているようなものだ。

 「彼女達はどうやら周囲とは少しデキが違うようだね」

 そんな言葉が、鬼無里の後ろから発せられた。 だが、鬼無里は敵意が無いと判断している。

 「誰? ボクと同じ特設クラスの±【特殊性】の人?」

 「あはは、そう邪険にしないでよ。 私は赤村 京都。君は……確か、転校生の子だっけ? 私は普通のクラスの帆通の一般生徒だよ」

 赤村は、鬼無里に笑顔を向ける。 だが、鬼無里は赤村が何だか気に入らない。 その理由は、すぐに分かった。 
 背の高さと、胸の大きさだ。 だが、毎度の如く気にしないように鬼無里は努力する。

 「で、赤村君。 君の後ろに居る彼女は誰だい?」

 鬼無里は赤村の方を向かず、そこにいる誰かの存在を言い当てた。 
 そこにいたのは黒髪の見た目はどこにでも居そうな一般生徒らしき女の子。 前髪を少し紫に染めているのを抜けば、特に一般生徒と感じは変わらない。

 「ああ、そうだった。 足寄 阿修羅くん……だったっけ?」

 「ええ、そうです。 ワタシ、甘党でしてね。アナタも食べますか?」

 足寄は鬼無里と赤村に菓子を勧める。 赤村は警戒せず、極普通に。
 鬼無里は菓子と聞いて物凄い勢いで、

 「要る!」

 半ば叫び気味に過剰反応する。
 足寄は折った板チョコを二人に渡すと、

 「あの人たち、不思議だね。 ワタシ達と似た匂いがするけど、全然違う」