二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぼかろ。 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/25 19:38
- 名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)
South North Story
歩き続けていると、どこか知らない所に来ていた。
「ここはどこ?」
知らないうちに、私が誰なのかさえ忘れていた。
「私って誰だったのかな?」
持っていた、無色の地図を広げてまっすぐ南へ、南へ—
気づくと、あの子がいなくなっていた。
「あの子は、どこへいったの?」
知らないうちに、あの子が誰なのかさえ忘れていた。
「あの子って、誰だっけ」
よく知りもしない人を探して、まっすぐ北へ、北へ—
世界の誰かが単なる気紛れで作り上げた交差点
気づかなければ、通り過ぎていた。
「こんにちは!」「こんにちは」
「初めまして!」「はじめまして」
「ごきげんいかがですか」
とてもよく似ているけど、どこか少しだけ違う。
そんな二人が出会ったのも、きっと何かの縁でしょう?
少しだけ、立ち止まってお話でもしていきませんか?二人で—
私のいた街はもうはるか遠く。
私が出会ったのは、「鏡の中の自分」とは違う私で—
同じ姿に、同じリボン。こっそりと入れ替わってしまっても、誰も気がつかないかもしれないね、と二人で笑いあった。
「南で私は、学生でした」
「北では、とある王国が滅んでしまいました」
嬉しい事も、悲しい事も。たくさん聞かせあって、最後には二人で笑いあいましょう—
とてもよく似ているけど、少しだけ違う。
そんな世界が、こうして出会ったのなら何かが変わるの?
自分らしく、人とは違う道を選ぶ。それは間違いではないけれど・・
世界は、ただ交わった。世界がただ過ぎ去った。それは偶然ではなく、必然。だから、理由は無い。
でも俺達はここにいる。だから会えてよかった。
俺達は似ているだけで、理由なんてない。でも、俺達はここにいる。
もう、行く時間だ—
そろそろ、お別れしなくちゃいけない時間になっちゃったね。
「バイバイ」
またいつか、出会えるのならこの交差点で一緒に話しましょう!