二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 『花騎士物語』 ( No.121 )
日時: 2011/05/10 20:54
名前: 薔薇結晶 (ID: xxFx3C/2)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第41話 「『デネボラ』の僧侶姉妹」




こんこん、と、佐久間が扉をノックする。
すると中から男の声がした。

「誰だ。」
佐久間「鬼道、俺だ。豪炎寺を連れてきた。」
鬼道「入ってくれ。」

ぎぃぃ、と鈍い音を立てて扉が開く。
すると大きなワークデスクに山積みになった資料と、それを黙々と読む鬼道の姿。

豪炎寺「…ほう、『花器』で発動できる魔法を調べてるのか。」
鬼道「『無限大輪花』は『花器』で発動可能な魔法で最大最強の物だ。どういうものか、過去の記録を見て調べている。」
豪炎寺「そうか。…雷門から手紙を預かってきた。」
鬼道「良からぬことが書いてありそうだな…。」

そう言うと、資料である大きな本にしおりを挟み、豪炎寺から手紙を受け取った。
手紙を受け取ると、何かが一瞬煌めいた。
煌めいた後に残ったのは、手紙の封の切れ端。

豪炎寺「…上達したな。」
鬼道「お前ほどではないがな。」

そして手紙の内容に目を通す。

鬼道「…これは…、」
豪炎寺「どうした。」
鬼道「…どうやら団長にも目を通してもらわないといけないな。佐久間、頼む。」

佐久間に手紙を渡して、「団長に届けてくれ」と伝えると、佐久間は手紙を片手に部屋を抜け出した。
ばたん、と扉が閉じた。

鬼道「…これだけじゃないな。何かまだあるんだろ?豪炎寺。」
豪炎寺「全く…鋭いな、鬼道は。」

そう言うと、豪炎寺はため息交じりに事を話し始めた。

豪炎寺「…あと1週間もしないうちに戦争が起こるとみている。」
鬼道「戦争…?何処と何処でだ。」
豪炎寺「雷門の“予知蓮花”では、『花根衆』と『王国』だ。」
鬼道「何だと…!?兵の数があまりにも違いすぎるだろ…!」
豪炎寺「だがかなり明確なものだった。もう『輪廻』に情報は回っているはずだ。」
鬼道「相変わらず行動が早いな。」

と、話をしていると。

「鬼道クン、お客さんだぜ。」
鬼道「不動か、客人は?」
不動「『輪廻』の仙葉寺だ。」
鬼道「…通してくれ。」

そう言うと、扉が開く。
そして入ってきたのは紫の長い髪の少女。
仙葉寺鈴蘭。

鈴蘭「お久しぶりです。」
鬼道「あぁ、そうだな。用件は何だ。」
鈴蘭「あらまぁ、豪炎寺さんまで。」
豪炎寺「相変わらず元気そうだな。」
鈴蘭「えぇ、それはもう。」
鬼道「用件は何だ。」
鈴蘭「あぁ、用件は『花根衆』リーダー、ジュリア・クラウンさんより。」
鬼道「…何だ。」
鈴蘭「これから1週間以内に起こるであろう戦争の、共戦を求む、との事です。これは豪炎寺さん、貴方にも出ております。」
豪炎寺「俺にも出ているのか。」
鈴蘭「はい。他にも『ベテルギウス』自警団から、久遠親子と、佐久間さん、不動さんにも出ております。」
豪炎寺「他には?」
鈴蘭「『円堂弓道道場』から円堂守さん、又は円堂大介さん。『風丸拳法道場』から風丸一郎太さん。『紫陽花屋敷』から雨野舞姫さん。我々『輪廻』、『デネボラ』診療所から、瑠奈さん、流亞さん姉妹等です。」
鬼道「『デネボラ』診療所?」
鈴蘭「獅子座郡の街です。『大犬小屋』ほどではないですが、大きな診療所があるんです。其の診療所をたった2人で経営してらっしゃるのが瑠奈さん流亞さんの姉妹です。」
豪炎寺「『花器』は所有しているのか?」
鈴蘭「もちろんです。瑠奈さんは絶対治癒の弓、治弓【椿】を。流亞さんは表と裏の破壊を司る弓、破弓【芙蓉】を。」

「二重人格の僧侶姉妹と呼ばれていらっしゃいますよ。」




第41話 終わり