二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 『花騎士物語』 ( No.122 )
日時: 2011/05/21 19:00
名前: 薔薇結晶 (ID: Upyg7XTf)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第42話 「治癒と破壊」






ストンッ


瑠奈「命中命中、大命中ですよ〜。」
流亞「瑠奈姉もやればいいのにぃ〜…。」

『デネボラ』診療所。
瑠奈と流亞の姉妹が弓の稽古をしていた。

理由は簡単である。
先日、『花根衆』から共闘の願書きが届いたからだ。

流亞「って言うか、瑠奈姉もやるの!」
瑠奈「えぇ〜…。仕方ないですねぇ…。」

そう言って弓を構える。
構える弓は紛れも無く、『花器』の治弓【椿】。
治せない物は無い絶対治癒の弓。

妹の流亞が左手に持っている弓は裏と表の破壊、つまり全ての破壊を司る破弓【芙蓉】。


ストンッ、と、的に矢が刺さった。
刺さった位置は、ど真ん中。寸分の狂いも無いど真ん中だ。

流亞「ほぉら!瑠奈姉も大命中だよ〜!」
瑠奈「これで大丈夫でしょうかねぇ?」

その『大丈夫』の対象は恐らく『花根衆』について行けるレベル、という事だろうか。
このレベルでは全然問題ないとは思うが。


瑠奈「集合場所はぁ…、『シリウス』ですねぇ。」
流亞「『大犬小屋』の街だよ!瑠奈姉!」
瑠奈「…本当ですねぇ、『大犬小屋』が見れるんですね。1度は見てみたかったんですよぉ!」

どうやら診療所を営んでいる姉妹にとって『大犬小屋』は憧れだったらしい。
現在『大犬小屋』の女主人が昏睡状態にあるとは知らずに。





















流亞「瑠奈姉〜?早くしないと早馬便無くなっちゃうよ〜!?」
瑠奈「いっ、今いきますぅっ!!」

荷物をまとめて『デネボラ』〜『シリウス』行きの早馬便に乗る姉妹。
深夜便の為、乗客は姉妹しか居ないようだ。
ちなみに『デネボラ』〜『シリウス』は、普通の馬車便では丸2日かかる。
その為、早馬便を使って1日弱で行こうと言う魂胆だ。

流亞「眠いのは分かるけど…もう少ししっかりしてよ〜…。」
瑠奈「ごめんなさ…ぁ、い…。」

ふわぁあぁ、と欠伸をする瑠奈。
確かに眠そうである。

馬車が動き始めた。


流亞「瑠奈姉、今から出発して、着くのは夕方だよ。」
瑠奈「分かり…まし…た…。」

と、瑠奈は眠りについた。
本当に聞いてるのか、少し不安になる流亞だった。

































騎手「お客さん、着きましたよ。」

そう言うが、姉妹からの返事が無い。
だが、馬車からも降りてはいない。

騎手「お客さん?」
流亞「あっ、す、すみません。着いたんですね?」
騎手「えぇ。」
流亞「いくらですか?」
騎手「15000リーフだよ。」
流亞「……はい、これで丁度の筈です。」
騎手「……、15000丁度ですね、ありがとうございました。」
流亞「此方こそありがとうございました。瑠奈姉、起きて!」
瑠奈「ふぇ?」
流亞「着いたの、早く!」
瑠奈「はっ、ふぁいっ!!」


急いで馬車を降りた姉妹を待っていたのは、医療都市とも言われる『シリウス』だった。


第42話 終わり