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第15話　「不死鳥と天馬」



『スピカ』の町で、帯刀した男女。
それは、以前王国軍に居た、あの2人だった。

サクラ「…、無事かな、ジュリア達。」
フィディオ「信じるしかないな、とりあえずは。」


「うわっ！」


「「！！」」

近くで大きな声がした。
急いでその場に向かう2人。

？？「何すんだよ！」
？？「それ、『涙輝石【モノケロース】』だったよな、確か。」
？？「それがどうした！！」
？？「…渡せ。」
？？「渡さないぞ！これはクイーンへの捧げ物だからな！」
？？「そうか、なら、殺して奪うだけだ…。」

2人の男が、1人の少年に、『涙輝石』をカツアゲしているところだった。

『涙輝石』とは。
どんな魔物でも落とすという石だが、その落とす石の中でも魔力がこもっているものを言う。
銃器系以外の『花器』には填める事ができ、魔力の魔法陣から魔物が呼び出せるのだ。
『花器』が上手く扱えるほど、強い魔物が呼べる。
【モノケロース】は一角獣の仲間である。

サクラ「たっ、助けないでいいの！？」
フィディオ「…彼、『花器』を持ってるよ。」
サクラ「えっ…？」


「フェニックス！！」

フェニックス「！　ペガサス！！」
ペガサス「…って、何やってんだ？」
フェニックス「見て分かれよ！絡まれてんだよ！！」
ペガサス「反撃しろよ…。」
フェニックス「…いいのか？」
ペガサス「いいだろ、別に。」
フェニックス「よし、やってやる。」

「“細針の嵐”！！」

フェニックスと呼ばれる少年が放ったのは細針【山丹花】の“細針の嵐”。

サクラ「…ホントだ…、」
フィディオ「最初から使わなかったのが気になるけど、まぁ終わったからいいかな。」


第15話　終わり