二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 『花騎士物語』 ( No.20 )
- 日時: 2011/03/24 16:33
- 名前: 薔薇結晶 (ID: XvkJzdpR)
第16話 「深淵の少女と少年」
「あ…ぁ……っ…。」
「だ…ぇ……ん…だ…!」
2人。
金髪の少女と、黄土色の髪の少年。
蒼い瞳と、翠の瞳。
彼らは、こう叫んだ。
「私達は…。」
「俺達は…。」
「「一体誰なの/なんだ!!!」」
其処は、暗い、暗い穴の中。
2人はその穴に落ちたようだ。
少女「ねぇ…。私達…、此処から出られるかな…?」
少年「…分からない。」
「…何だろう…。」
少年がハッとして呟いた。
そして頭を抱え込む。
少女「どうしたの…?」
少年「誰だろう…。」
少女「え?」
「君は、【ジュリア】と呼ばれる、俺の頭の中の人物に、よく似ているな。」
少女「…ジュリアって、誰?」
少年「……君みたいな女の子。」
少女「…私、みたいな…?」
少年「あぁ。でも君より少しキリッとしてるかな。」
少女「そうなんだ…。でも、別人かもしれないね。」
そんな会話が穴の中で繰り広げられている。
そんな中、穴の手前では。
ディラン「…マーク、ジュリア…。」
エドガー「もう1週間も経っているのに、一向に返事がありませんね…。」
テレス「まさかとは思うが…死んで、ないよな?」
エドガー「……結構な高さですからね…。」
ディラン「死んでなんかいない!!ミーは何時まででもマークとジュリアを待つ!!」
珍しく、声を荒げて、ディランが叫んだ。
*****1週間前…***************************
盗賊の一団に襲われ、5人は穴の手前まで追い詰められた。
ジュリア「…反撃、するわよ。」
マーク「あぁ。」
ディラン「OK!!」
エドガー「ようやくですか…。」
テレス「まぁ一応俺達元・王国軍の『花騎士』だしな。」
だが、武器もない彼らは、剣や槍などを大量に所有する盗賊の一団には歯が立たなかったようだ。
そんな時だった。
<<ドンッ>>
ジュリア「きゃっ!」
と、ジュリアが男に蹴りを食らわされた。
その後ろに、マークが居て。
そのさらに後ろには、穴があった。
そして…
ジュリアとマークは穴に落ちた。
ディラン「マーク!!ジュリア!!!」
エドガー「!!!」
テレス「っ!?」
マーク「ジュリア!!絶対に離れるなよ!!」
ジュリア「まっ、マーク!!」
マークはジュリアを庇う形で…
<<<ドサッ>>>
底に落ちた。
2人は意識と、記憶を失った——————
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第16話 終わり