二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 『花騎士物語』 ( No.21 )
日時: 2011/03/24 16:35
名前: 薔薇結晶 (ID: XvkJzdpR)

第17話 「【躑躅】」



少年「とりあえず、此処から出ないとな。」
少女「…何だろう、これ…。」

少女…いや、ジュリアではあるのだが。
その少女は確実にジュリアなのだが。
記憶を失った彼女は自分自身がジュリアであることを覚えていない。

少年もマークなのだ。
ジュリアを覚えている。
だが、彼もジュリアと同じ。

ジュリアが見つけたのは2本の棒のようなものだ。
だが、それは先に物が、刃がついていた。

少女「…槍、だね。」
少年「本当だな…。これは…。」

本人達は、『花器』すら覚えていないらしい。
これは、2本で1対の槍。

双槍【躑躅】

【つつじ】と、読みます。

少女「…抜けるかな?埋まってるんだけど…。」
少年「表面が見えてる。多分簡単に抜けるんじゃないか?」

ジュリアが【躑躅】の1本に手をかける。
すると。

<<コロッ>>

と、簡単に落ちた。

少女「きゃっ!…簡単に取れちゃった…。」
少年「…使えるかもしれない。」

マークは【躑躅】の1本を拾って、岩に突き刺した。

つもりだった。


岩は槍を弾いた。

少年「弾かれた…!?」
少女「…違うわ、それは【躑躅】がその岩を拒んだ。」
少年「えっ!?」

ジュリアの口調が急に変化したのだ。
それは驚くだろう。

少女「…今、何か思い出せそうな気がした…?」
少年「何か?」
少女「その何かが何だって聞かれると分からないんだけど…。」

ジュリアが振り向いた先に、小川があった。

少女「…あれ、何処から流れて来てるんだろう…。」
少年「…異臭の原因はあれか。」

そう。
此処にはかなりの異臭が漂っていた。

少女「…、食べ物だ。多分、この先に建物があるんだと思う。」
少年「建物か…、行ってみよう。」

2人は【躑躅】を手にして小川の先に向かった。


第17話 終わり