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第18話　「【山茶花】の所有者」



＜＜ガタガタガタガタッ・・・・＞＞

此処は『幻獣衆』の馬車の中。
数多くの『花器』が見られる。

フェニックス「本当に3人共無口だなー…。」
エクエス「お前がうるさいだけであろうが。」
フェンリル「少し黙っては居られないんですか。」
フェニックス「無理だよ、元の村に居た時のヤツのせいでね。」
ペガサス「はははは…。」

エクエス「そう言えばお前の本名は何と言ったか、フェニックス。」
フェニックス「え、俺？」
エクエス「あぁ。」
フェニックス「…、『一之瀬一哉』だよ。」
ユニコーン「ペガサスは何て言ったっけ？」
ペガサス「『土門飛鳥』。」
フェンリル「貴方達は結構無理に『幻獣衆』に入ってきましたね。」
フェニックス「3人を、超えたいんだ。だから、ね。」
エクエス「…その3人、最近行方が分からんらしいな。」
フェニックス「えっ…？」
ペガサス「どういう事だよ、エクエス…。」
エクエス「…『花騎士全滅作戦』の発令直後、王国軍を追い出され、そのまま行方不明らしい。」
フェンリル「それに『花器』も奪われたらしいですよ。」
ユニコーン「あと、王国軍の『花騎士』、ラオン・アザリアの処刑が近いって情報屋は言ってた。」
エクエス「そしてイグドラシル15世は『無限大輪花』の発動が目的らしい。」
フェニックス「そんな…、3人は無事なのか…！？」
エクエス「無事なら無事で、標的にするがな。」
フェンリル「…王国軍の『花器』は最低でも10はあるようです。」
エクエス「そうなのか？」
フェンリル「【薔薇】、【蒲公英】、【梅】、【菫】、【鳥兜】、【百合】、【ヒヤシンス】、【ラベンダー】、【フリージア】、【金木犀】の10器です。」
エクエス「そうか。」
ユニコーン「エクエス！見えてきた。」

『幻獣衆』の次の標的。それは、


　　　　絶扇【山茶花】！

所有者は　アゲハ。









？？「！　…5つの『蜜』の匂いがする、兄さん。」
？？「そう言えばそうだね。アゲハ。」
アゲハ「…【山茶花】で、追い返す…！」






馬車からエクエス達が降りると、ものすごい速さで、『何か』が飛んできた。
だがエクエスが冷静に【菊】で仰ぎ返した。

エクエス「到着早々、敵からのお出迎えだな。」


アゲハ「この地に何の用ですか。」
エクエス「お前が手にしているものだ、絶扇【山茶花】。」
アゲハ「これは我が一族の家宝です。渡すわけにはいきません。」
エクエス「そうか、ならば…。」

【菊】をフェンリルに預け、とある杖をフェンリルから受け取った。
そのとある杖が、

エクエス「奇杖【カーネーション】。こいつでお前を倒して見せようぞ。」
アゲハ「…やってみれば。」


第18話　終わり