二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 『花騎士物語』 ( No.55 )
- 日時: 2011/03/26 11:41
- 名前: 薔薇結晶 (ID: xBFeLqnd)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/gran_fenrir/MYBLOG/yblog.html
第33話 「『眠りの森』」
サクラ「もう夕方になっちゃったね〜…。」
ジュリア「でもやっぱり暑いわ。…髪結い直そうかしら。」
リボンをするするとほどいて、布で巻いた棒状の何かを取り出す。
サクラ「私もやるっ、何色がいいかな〜…。」
ジュリア「金色細工の桜のヤツでいいんじゃない?」
サクラ「…うん、決定!ジュリアよろしくっ!」
はぁ、とため息交じりに布を開いて出したのは…
フィディオ「…何それ?」
ラオン「釵ですね。」
フィディオ「カンザシ?」
ラオン「よく着物や和服を着る時に女性が使う髪飾りです。」
フィディオ「へぇ…、結構沢山あるね。」
ジュリア「スカーレットがこう言う和っぽいアイテムが好きなの。お土産として会った時にどっさりもらうのよ。」
サクラ「スカーレット趣味良いもんね〜。」
あっと言う間にジュリアはサクラの髪を釵で結い上げてしまった。
その後に彼女自身もさっさと結い上げる。
エドガー「Msジュリア、見えてきましたが…、あそこですか?」
エドガーが指をさしてジュリアに問いかける。
そしてジュリアは馬車の中からそれを見ると
ジュリア「えぇ、間違いないわ。」
テレス「じゃぁあの森が『眠りの森』か。」
ジュリア「そう。……—————————。」
テレス「は?今なんて言ったんだ?」
ジュリア「…何もないわ。」
エドガー「Msジュリアが何か言ったんですか?」
テレス「あぁ。小声過ぎて聞き取れなかったけどな…。」
サクラ「もう少しで着く?」
ジュリア「…着いたら起こしてあげるわ。」
マーク「…まだ誰も寝てないが。」
ジュリア「その内眠ってしまうわ、睡魔が襲ってくるのだからね。」
くすっ、といたずらっぽく笑うジュリア。
ジュリア「!…睡魔と言うより…。」
そう言って馬車から身を乗り出し、何かを捕まえた。
両手で何かを包み込むジュリア。
マーク「何捕まえたんだ?」
ジュリア「ふふっ、睡魔の正体よ。」
ディラン「睡魔の正体?」
ジュリア「スリープ・フェアリス。涙輝石も落とすわ。」
手を開いてフェアリスを放す。
黄緑色の髪に、青い目、水色の羽のフェアリスだった。
≪私の名前はレレヴィ。リアナ様に頼まれた案内役です。≫
ジュリア「エドガー!」
エドガー「何ですか。」
ジュリア「その子について行って頂戴!」
レレヴィを指さすジュリア。
エドガーは静かにうなずく。
ジュリア「レレヴィ、私達の前に来客は?」
≪スカーレット・ファントム様のみです。≫
ジュリア「スカーレットはもう来てるのね。」
≪リアナ様とお喋りをしていると思いますよ。≫
また釵が増えるわね、と呟く。
サクラ達の方に振り返ると、すでに眠っていた。
ジュリア「…『眠りの森』…、スリープ・フォレスト。」
エドガー「貴女は眠っていないのですね。」
ジュリア「私は免疫があるもの。」
エドガー「一度来ていたら免疫が付くものなんですか?」
ジュリア「10回は来てないと付かないわ。」
エドガー「貴女はこれで11回目だと?」
ジュリア「いえ…58回目。」
エドガーはその数字を聞いて飽きれた様に笑う。
事実だもの、と返すジュリア。
すると、目の前の景色が一転した。
第33話 終わり