二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】—花 人 狩— ( No.12 )
日時: 2011/03/26 21:16
名前: ユキナ ◆jSzUFJdXHo (ID: 5kRRHve4)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

*第二訓*


      〜声無き声〜


ガサガサ草を踏みしめ音——


茉莉花は、ただまっすぐ歩いていた。



風が吹き、サァー、と草花がゆれた。


《——もし、どこへ行かれるのですか?——》

ピタリ

足を止める。

《——この先には、湖しかございませんのよ——》



茉「・・・〔声無き声〕か・・。」


〔声無き声〕——それは、心が宿ったが『花人』まで至らなかった花の声のこと。

茉莉花はパサリとかぶっていた布きれをとる。



《《——!!——》》




《——これは見事な・・・・・・お嬢さん、『花人』ですな?——》


こくり、とうなずく。


茉「・・貴方達は、この先にある物を守っているの?」

《——ええ——》

《——最近は人間どもが騒がしくなってきましたから特に、ですね——》



茉「・・じゃあ・・・あの【国】に行きたいの。貴方達は行き方を知ってる?」


《——残念だけれど、いいえ・・・——》


茉「・・・・そう」


《——ただ、湖の向こうにあるというのは聞いたことありますけど・・——》

《——あの湖は大きくてよ?——》


茉「それは大丈夫。じゃあ、ありがとね」


《——あまりお力になれなくて御免なさい。お気をつけて——》


茉「うん」


再び布きれを被りなおすと、歩き出した。














〜またまたある場所にて〜


「見つけましたぁーっ!!」

明るい声で、ぱたぱたと走ってくる少女。

そして、もう一人の少女に何かを渡した。


「ありがと。・・・・・・この資料、まだ新しい」

「確か、えーっと、半年前くらいのでしょうか?」


少女たちは資料を読み始める。


「・・・・・思った通りだ。・・一年前、ジャスミンの【国】を人間の兵が襲った。」

「それからですね、〝茉莉花姫〟が行方不明なのは・・。今も逃げているのでしょうか、それとも捕まってしまったのでしょうか・・・・・・あるいは・・」



「もう死んだか。・・・・・・・・・だな」

「こ、怖いこと言わないで下さいよ〜」

「私が言わなくても、今絶対言ってたと思うよ、リリア」

「うぐっ・・・痛いとこ付きますね・・姫様・・」









「どちらにしろ、今は無事を願おうか・・・」