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＊第五訓＊


　　　　　　〜湖横断中〜


茉「うわぁ・・・・・いってた通り湖でかっ・・・」

太陽の光が湖に反射し、キラキラ光っている。

ここから湖の向こう岸は、全く見えない。


ここをどう渡ろうか、と考える。

茉「やっぱ普通に横断するか・・・・」

そっと、浮かせるように湖に足をつける。

右足・・左足と・・・・。



茉「おっ、ラッキー☆やっぱ『花人』は水に浮くのか。昔本読んどいてよかった〜」

こんなところで役に立つなんて。と。

『花人』の元は花なので、軽いに決まっている。


今の茉莉花は、“水の上を歩いてます”状態。


足を動かすたびにパシャパシャと水音がたつ。


茉「・・・・・・・・・・・・・・歩きにくっ！！」




歩きにくさに不満を感じながら、まっすぐ歩いた。


性格には真っ直ぐかどうかわからないが・・・。



自分の【国】に、帰るため。









もう誰もいないのは分かっていた。



それでも、心のどこかで、まだ信じていたのかもしれない。




























　　　　　　　〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜


茉「・・・・はぁ。疲れた・・・・。」


ここは多分湖の真ん中くらい。


回りはどこを見渡しても水、ミズ、みずだ。

陸地がどこにもない。



こんなところを歩いていると方向感覚無くなっちゃうよーっ。と、ぶつぶついいながら歩いていた。

茉「はぁ・・・やっぱり湖に沿って歩いてくるべきだったかも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん？」

ふと空を見上げると、黄色くて細長い何かがとんでいた。


茉「・・なんだこれ？」

ガシッとソレを手で掴む。

するとソレはきゅうきゅうと鳴きながら暴れた。


茉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な、なにこれ！！！！」


反応遅い！！

と思った方、

正解でございます。



茉莉花は人一倍反応が遅いのだ。