二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

World in melt*. episode28 ( No.400 )
日時: 2012/04/26 21:58
名前: さくら (ID: te9LMWl4)
参照: 狩屋中篇かきたいいいいいいい



 一哉に一度言いたかった私の気持ちは伝えたし、秋ちゃんは多分もう戻っているだろうと、何だかスッキリしてグラウンドへ向かった。グラウンドの日本ベンチでは円堂と秋ちゃんが話していたので話に加わろうとする。
 如何やら、秋ちゃんの様子がこの頃可笑しいと悟った円堂が、秋ちゃんに切り出した様だった。


「秋、どうかしたのか?さっきからなんか気にしてるみたいだけど」

「 ううん、そんなことないよ、」


 秋ちゃんは凄く辛そうな表情をしていて話に私も加わろうとしたが、出来なかった。多分、秋ちゃんは一哉の怪我の事を聞いたんだろう。
 何故だか話を聞いてはいけない様な気がして、私は反対方向に歩いていた。するとジュリアを見つけ、今日のゲームの事を持ち出す。


「今日、一哉をゲームに出すつもりなんでしょ?」

「…えぇ。サッカープレーヤーのカズヤの気持ちは同じサッカープレーヤーの私にも良く分かる事だもの」

「何なら一哉に其の事言えば良いのに」


 ジュリアは、そういう所が不器用だと思う。天気は快晴。物凄い試合日和となった。このジリジリと照りつける太陽の下で、色々な複雑な感情が交差し合って、一つの最高のゲームを作り出す。


「じゃあ、お互い最高のゲームにしましょう」






 ×





 ユニコーンのキックオフで試合が始まった。ディランからパスを受けた一哉は恐るべきスピードで一人、また一人と抜いていき、気がついた時にはゴール前。イナズマジャパンのDF陣は反応が遅れ追いつかず、此の一点は円堂に委ねられた。


「いくよ 円堂!」

「来い!!」

「此れが俺の必殺技…、“ペガサスショット”ッ!」


 円堂は“イジゲン・ザ・ハンド”繰り出すが、強烈なシュートを防ぐ事が出来ず、純白のペガサスを引き連れたサッカーボールはイナズマジャパンゴールへと突き刺さった。
 早くも一点を勝ち取ったユニコーン。試合開始間もない時だった。


「よォし、俺達も見せてやろうぜ、レベルアップしてるって所を!」

「「おうっ!」」



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