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〜第159話　魔力吸収の妖刀〜

命令により急遽参戦した三人の幹部は滅竜魔導士を目の前にして余裕を見せる様に気楽に立ち上がっていた。

剣豪〝ビックノア〟は腰から二本の刀を抜き、他の幹部に刀を向けて遠ざけた。


ビックノア「他の幹部が戦場に居ると場所を取る、俺一人でコイツ等の相手をさせろ。・・・・・まずは様子見だ、何処からでも来い。」

ライク「・・・・・遠慮なく攻撃するぜ、〝雷竜の鉄拳〟!!!!」

ビックノア「魔の妖刀〝月影〟は対象とする相手の魔力を吸い取る力を持つから警戒しろよ、お二人さん。・・・・・煉獄斬りっ!!!」


ライクが放った雷竜の鉄拳はビックノアが所有する妖刀〝月影〟が放った斬撃で弾かれ、さらに斬撃の痕が残る拳からは魔力が月影に吸収された。


ビックノア「吸収された魔力は月影（コイツ）の力になる。斬れば斬る程、月影は威力を増し、最終的にはテメェ等の息の根を止める。」

ライク「これ以上、雷竜の魔力は渡さねぇっ!!!少量の魔力でもテメェは倒せそうだけどなっ!!!・・・・・・・雷竜の鉄拳っ!!!」

レギィ「無茶な真似事してんじゃねぇよっ、クソ野郎!!!!殺れェ、ビックノア!!!!」

ビックノア「・・・・・・・斬飛撃—ヒドラ!!!!」


天高く飛んだビックノアは急降下で妖刀〝月影〟をライクへと放ち、又しても拳に傷痕を残す。

すると、意識が微かに残っているライクが妖刀〝月影〟の刃先を掴んだ。


ライク「一気に決着を着けるっ!!!雷竜の顎砕!!!!」

ビックノア「妖刀〝月影〟は吸収した魔力を犠牲にして、自分の実体を護り切る優れた妖刀だァ!!!ガキ相手に折れる妖刀じゃねぇ!!!!」


ビックノアは刃先を握られた妖刀を振り回し、ライクの手から離して腹部を斬り殺そうとした。

すると、レギィサーカスの天井から猫に拠って飛ばされた青年が飛び降りてきた。


ゼオン「滅竜魔導士は今から二人じゃねぇっ、三人だ!!!妖刀だろうが俺が喰い砕いてやる!!!〝刃竜の咆哮〟!!!!」

ビックノア「・・・・妖刀〝月影〟の刃先が全て喰い砕かれただと!!!!煉獄斬りィィ!!!」

ゼオン「同じ仲間としてコイツ等を助けて来いってマスター：マカロフに言われてんだよ!!!!約束は護り切らねぇとな!!!」


ゼオンは口から幾つもの咆哮を放ち、ビックノアへと命中させた。

今の言葉に少し考えさせられた二人は又立ち上がり、三人でビックノアの腹部を殴った。


レギィ「己・・・・」

ゼオン「どれだけ相手が来ようとコイツ等は俺が護るけどな、ハッハッハ!!!!」

エラメン「・・・・・・麻酔百針!!!!」


第160話へ続く