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〜第170話　黒夜叉VS脱獄の死刑囚!!!伝説に勝つ魔導士【前篇】〜

ダクネスト城の巨大な扉付近に身を隠していた爆弾の様な奴は〝キッド〟と言う名前で見掛けない紋章を背中に刻んでいた。

元々キッドは〝ラビット博士〟という魔導士に製造された兵器であり、現在は〝爆弾兵器（ボム・ハンター）〟と異名を誇る。

すると、キッドが抑えていた巨大な扉が動き出し、その音を聞いた殺人隊が近寄った。


キッド「・・・・・・良い話の途中で見つかったか。俺は黒夜叉（アンタ）を捜して此処まで駆けつけた。此処で死んで貰っちゃ、親父に頼まれた仕事を成し遂げられネェから手を貸してやるぜ。」

バギル「また新しい客かっ!?ルーク、お前も久しぶりに魔力を解放しても良いぜ。それと殺人隊長の諸君に告ぐ、一刻も早くコイツ等を捕らえろ。」

ルーク「それでは遠慮無く殺させて頂きます、桜一刀流〝十六夜（イザヨイ）〟!!!!」


執事・ルークは腰に提げている一本の黒刀を手にすると素早い速度でキッドに近づき、黒刀を動かしたかと思うと一瞬でキッドの背に移った。

〝桜一刀流〟————それは一本の刀に魔力を纏わせて相手を一瞬の動きで斬り掛かる剣術である。〝伝説の七剣術〟の一つでもある。


キッド「今の攻撃でお前の剣術、全て見破った!!!!爆式〝天下ノ舞〟!!!・・・・・・剣術に荒ぶる魔導士は心の汚れを爆発で誇れ!!!」

ルーク「貴様の身体、真っ二つに斬り裂く!!!桜一刀流〝蓮月の乱〟!!!!」

キッド「・・・・・・・爆熱蓮拳（ザ・ボムストーク）!!!!」


頭上から飛斬で攻めて来たルークをキッドは小さな身体でも爆発を起こす拳で刀を殴り続け、攻撃を弾いた。

さらに先方に攻撃を仕掛けていたキッドの技がルークに直撃し、黒刀はルークの手元から離れて行った。


キッド「これでアンタの黒刀も無くなった事だし、今からは本気で行かせて貰うぜ。爆炎式〝十字火〟!!!」

ルーク「〝闇夜に支配されし、暗黒の黒刀よ。我の元へ己の能力で戻るが良い〟!!!!・・・・・・・・桜一刀流〝鉄鎖牙暁〟!!!!」

ライク「雷竜の翼撃っ!!!!・・・・・・・・次こそは黒刀も粉砕されただろ?良く耐えてくれた、キッド。」


謎の呪文で手元から消え去った黒刀はルークの手元に又戻って来るが、空中からライクの薙ぎ払いを喰らった黒刀は砕かれた。

そして、ルークの目の前からは爆発を起こす炎の十字架を喰らい、腹部を十字に斬り裂かれた。


バギル「そんな馬鹿なっ!!!チビ野郎にルークの攻撃と耐えられたなどチビ野郎、ただ者じゃねぇな・・・・・・。」

キッド「残るはアンタだけらしいぜ、脱獄の死刑囚!!!行って来な、黒夜叉さんよ。俺の役目はアンタを護る事、それだけなんだからよ。」

ライク「言われなくても死刑囚はブッ飛ばす!!!!エステルとメルの町を護る為に俺は戦わなくちゃいけねぇんだ!!!・・・・・・・・雷竜のォ———」

バギル「〝破滅ノ暴風（アラビアン・イーター）〟!!!!」


【後篇】へ続く