二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.405 )
日時: 2012/08/11 08:26
名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: PAeJS2fQ)

〜第188話 伝説に残る暗殺魔法と暗黒書【後篇】〜

列車内で評議院からの派遣者・自称〝ジャニースター《本名不明》〟に捕まったフリード達は接戦を繰り広げた。現在、妖精の尻尾の魔導士が一人捕獲する事に50万ジュエル貰える為、何処の町でも大賑わいである。

フリード「貴様等は何が目的だ、評議院!?政府ギルドは暗殺計画を目論む凶悪なギルドなんだぞ?それを喰い止めて、俺等に何の処罰も無い筈だ!!!」
ジャニースター「調子に乗るのもいい加減にしろや!!!別に俺等はお前を捕まえたくねぇ、面倒だからな。だけどな、兄ちゃんや。上の主が煩いんやわ、楽に捕まってくれんか?・・・・・・換装〝覇剣の鎧〟!!!」
フリード「エルザと同様の換装系魔法か。ならば決着は早い、〝闇の文字《やみのエクリテュール》〟!!!」
ジャニースター「〝逆斬派《ギガントスパイヤー》〟!!!」
フリード「術式魔法が効かないだと!?・・・・・・斬撃に逆らった波が弾き返したと推測する。」
ジャニースター「御自由にどうぞ、暗黒のフリード。換装〝楽奏の鎧〟!!!」

ジャニースターは全身に楽器らしき武器を備えた鎧へ変更すると背中にある〝エレキギター〟を手に取った。さらにエレキギターを演奏するとフリードの脳内で雑音が騒いだ。

ジャニースター「対象とする人間・物体の脳内に刺激を与える楽器〝エレキギター〟!!!!コイツの音色は全部で24音階、テメェの脳内は時期に腐り果てる。」
フリード「音楽系魔法か、ジャニースター!?」
ジャニースター「楽器《武器》チェンジ!!!次は〝伸縮ドラム〟で攻めてやる!!!」

ジャニースターは腰に構えるスティックを取り外すと一気に叩き始めた。その音色を聞いたフリード以外の乗用者の身長が徐々に縮まったり、伸びたりした。フリードは全身を縮められ、ジャニースターから逃げる事しか出来ない。

ジャニースター「伸縮ドラムは音色を聞いた人物・物体の大きさを伸ばすか縮ます。もう一度聞いて、さっきと違う方の音色が聞ければ元に戻る。だが、俺は虐め好きなんでね!!聞かさせねぇよ!!」
フリード「闇の文字《やみのエクリテュール》!!!」
ジャニースター「小せぇ術式だなっ、暗黒のフリード!!!踏み潰して終わり・・・・だゼ☆」
フリード「・・・・・・恥掻かせてすまない、レビィ。」

フリードは両手を真っ直ぐに伸ばし、横へ広げる。頭上からはジャニースターの右脚が振り掛かり、小さい為に一撃でも当たれば死の境目を漂う。

シルバー「乗用者のワシがその首を捕獲しても良いかね、評議院君!?まさか老人の期待を背く気では無いだろうか、犯罪を取り締まる機関の人が?」
ジャニースター「・・・・・・俺は元海賊の首に興味は無い。例え老人の家が苦しかろうとコイツは俺が仕留めた魔導士だ、渡す筋合いはねぇ。」
シルバー「実に自分への堅い法律だ、元海賊に興味無しとは捕まえなくて良いのかね?・・・・・・・評議院君が嫌だと拒むのであれば、ワシは邪魔はせぬ。良いか、邪魔をしないだけだ。何を仕出かすかは分からんぞ。」
ジャニースター「後に何か仕出かすなら今からブッ斬る。換装〝覇剣の鎧〟!!!」
シルバー「・・・・・・・〝無楼幻塊《ロストアワー》〟!!!」

シルバーは両手を空間に優しく触れるとジャニースターの〝換装空間〟が閉鎖され、ジャニースターが纏う〝覇剣の鎧〟は自動的に換装空間へ戻って行った。無防備となったジャニースターは近くにある部下の小刀でシルバーへ立ち向かう。

シルバー「〝三重次元『盾舞』〟!!!」
ジャニースター「小・・・小刀が折れた!!!こんな小盾で小刀が折れるとは!!!爺さん、一体何者だ!!」
シルバー「今では魔導士として務めているつもりだ、正義魔導士の味方だからな!!!・・・・・・・又逢ったな、フリード君や。」
フリード「二度も助けられて何を言えば良いか・・・・・」
シルバー「堅い、堅い!!!ワシは正義感がある魔導士を救う事が好きでやってるんだ、そう堅い事を言わんくても良い。」
ジャニースター「俺は未だ死んじゃ居ねぇぜ、爺さん。」

ジャニースターは素早い蹴りで列車の床を蹴り、素早く移動した。その事に一歩気づき遅れたシルバーは一瞬にして投げ飛ばされる。

シルバー「良い蹴りを喰らわせて貰った、少年よ。本気で殺されたいか、元大海賊団の副船長に!!!」
ジャニースター「元大海賊団・・・・!?まさか爺さん・・・・〝ダンディ海賊団〟の副船長——別名〝無敵副船長〟!!!」
シルバー「今頃気づいたか、少年。しかし、もう海賊からは足を洗った。・・・・・・今がチャンスだ、逃げるならな。」
ジャニースター「・・・・・・くっ、野郎共ォ!!!撤収しろ、早く。」
シルバー「運転手は残していけよ、少年。・・・・・さぁ、もうじきマグノリアだ。ワシは此処等で失礼するよ。」
フリード「・・・・・・本当に助かった、爺さん。」
シルバー「気にするな」

シルバーはそう言い残すと列車の窓から飛び降りた。突然の事で驚いたフリードは窓の外を見るが、シルバーの姿は何処にも無い。

レビィ「突然評議院の魔導士が出て行ったけど、何かあったの!?」
フリード「・・・・・・いや、何も無かった。」
レビィ「評議院の人間が出て行ったから終点はマグノリアの筈よ。」
フリード「あぁ。」

その後、列車は無事にマグノリアへと辿り着き、二人は暗黒書の解読と共に妖精の尻尾へ向かった。
—————政府ギルド〝天空の四皇神〟・王神の間にて

ライク「大丈夫かっ、ナツ!!!・・・・・・糞野郎、一体何者だ!!!」
ソウル「君は〝ナーガの暗黒書〟について何か知っているか!?現在で確認される〝ナーガの暗黒書〟は僅か二つ。残り三つの暗黒書がこの世の何処かにあるんだ、面白いと思わないか?」
ライク「噂で耳にした事はある。暗黒書の内容は全てを集めると絶大的魔力の在り処を記す。絶大的魔力の持ち主は〝ナーガ〟という魔導士の事から暗黒書は〝ナーガの暗黒書〟と呼ばれる様になった。」
ソウル「大正解だ、実はこの政府ギルドは〝ナーガの暗黒書〟を全て集める為に作った〝大黒組織〟だ!!!」

ソウルは王神の間に有った少し大きい本棚から二冊の本を取り出す。一冊の表紙には〝強欲《Gleed》〟と書かれ、もう一冊には〝悪夢《Nightmare》〟と書かれている。

ソウル「この二冊を読んだが実に興味深かった。〝強欲〟——物《魔力》欲しさに悪事へ手を出す物語。〝悪夢〟——夢と現実が変化し、夢でしか出逢えない様な出来事へ遭遇する物語。」
ナツ「・・・・・・・んな本書、一撃で燃やし尽くしてやる!!!火竜の咆哮!!!」
ソウル「面白い事をする少年だ、貴様は!!!自由に燃やすと良い、さぁ?」

ソウルは片手に二冊の暗黒書を持ち、自ら火竜の咆哮を本へ当てた。しかし、暗黒書には一切傷・燃え痕が残って居らず、新品同様である。

ソウル「ナーガの暗黒書には全て魔法陣が仕掛けられている。長年持ち堪えられる様に魔法を無力化する魔法陣が。さらに所有者以外の魔導士が触れれば、魔力は吸収される。」
ナツ「んな・・・・・・。」
ライク「暗黒書は全て揃え、一歩でも間違える方向へ使えば、人類全てを暗殺する魔力を放つ。一冊でも処分させないと・・・・・・簡単に言えば、俺等に全人類の命が掛かってると思え!!!」
ソウル「無駄な事を・・・・・。〝闇螺旋〟!!!」

第189話へ続く