二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.409 )
- 日時: 2012/08/21 14:36
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: PAeJS2fQ)
〜第190話 バトルフィールド〜
数十分後の辺り一面は血の海と物の壊滅屑で飾られて居り、その真ん中に血塗られた一人の男が立っていた。この出来事が起きる前、危険を感じ取ったアランはナツ達を一旦別の場所へ移し、治療を開始した。
結果は無事に全員回復したが他の仲間は既に気絶状態となっている。
ナツ「絶対に許さねェぞ、暗黒野郎!!!仲間傷つけられて黙ってる訳ねぇだろ!!!畜生、俺が倒れて無かったら・・・・・・仲間を一人ぐらい護れたかもしれねぇてのに」
アラン「仲間を傷つけられて激怒する気持ちは痛い程に分かる。だがな、現在の君達ではソウルに触れる事すら不可能だ。・・・・・彼の魔法を分析した結果、最悪な数字が出た。」
アランは〝魔導分析機《ウェブリクター》〟という対象の魔法を分析する機械に示されたソウルの魔力数値をナツ達へ見せる。その数値、ナツの魔力にして六倍程度。
ライク「確かにこの数値は倒せねェ筈だ。まさか〝修行しろ〟って訳じゃねェよな!?」
アラン「修行をするのが一番最適だと思うのだが、現在の状況にそんな余裕は無い。仲間を人質にされているからな。・・・・・分析した結果、この薬品を飲む事で命は数日間削り、二倍の力を手に入れる事が出来る。」
治療が終わりナツ達が目覚めるまでの時間にアランは最適な方法を〝魔導分析機〟で分析し、この薬品を作り出した。
アラン「簡単に説明すれば、この薬品は数日間の命を代償に数時間の間だけ二倍の魔力を手にする。薬品種〝魔力倍増薬〟・薬品名〝MS+《略称》〟だ!!!あっ、MS+ってのは〝魔力数値+《+は倍増って意味》〟な!!」
ゼフ「偉い面倒な名前だな、ツッコミたくなるわ!!!」
アラン「現時点でソウルを倒せる可能性があるのはこれだけだ。ソウルの魔力数値はナツの六倍だからMS+を三粒飲めば、同レベルの魔力を持てる。数十日間の命を代償に仲間を助けたいか?」
ナツ「・・・・・・・・・・・・当たり前だァァァァァァ!!!!!!」
ゼフ「正気か、ナツ君!!!!これはまだ研究段階の薬だぞ?それを三つも・・・・」
シルバー「どれどれ、少し風味が効いているな。・・・・・・んっ、これは傑作薬品だ。面白い事に私ではもう数値が上がらない様だ。」
突如現れた白髪の老人〝シルバー〟は試作品のMS+を一粒食べて感想を呟いた。しかし、不思議な事に数値が上がらないという。
アラン「それ程の魔導士がこの世には居るというのか!?魔力数値が上がらないって最早人間じゃねぇぞ!!!」
シルバー「立派かどうかは分からんが人間な事は確かだ。・・・・・・それと悩み事があるならワシに言いなさい、少しだけ手を貸してやろう。」
ゼフ「・・・・・・!!!!貴方はまさか伝説に名を刻んだ〝暗黒書解明者〟!!!!何故そんな方が此処へ?」
シルバー「少し騒がしくてな、居眠りも出来ん。・・・・・さて本題に戻るが悩み事は何じゃ?」
シルバーは顔に掛ける眼鏡を光らせてクイッと上げると腰に掛けられた剣を地面へ置き、胡坐を掻いて座った。
その後、シルバーへ全ての悩みを話すとシルバーはその場から立ち上がり、剣を手に取って、ソウルの居る場所へ向かった。
シルバー「暗黒書を二冊も持つとは相当な実力者じゃ。ただ、暗黒書は周囲に居る人物を全て抹殺する闇魔法・・・・ゼレフ禁断の書だ。最悪の場合、マグノリア壊滅だけでなく、フィオーレ壊滅にも齎す。」
ナツ「じゃあ、爺さんはそれを制御する為に此処へ来たのか?」
シルバー「確かにその通りだ。ワシは一時期、君達がソウルを倒す様にと懸けていた。しかし、哀れな事にその希望は途切れ、ワシも決闘へ参戦する事にした。」
ゼフ「爺さんは〝ナーガの暗黒書〟を全て発見したのか?」
シルバー「質問が多い小僧共だがワシは答えよう。暗黒書へ魔力封印の結界を施した〝ナーガ〟はワシの先祖に当たる魔導士。・・・・・・ワシが幼い頃に住んでいた家に全ての暗黒書が魔法を無効とする厳重な硝子に飾られて居った。・・・・・・まぁ、八百年程前の話じゃ。」
ライク「・・・・・ん?爺さん、今八百年前って言わなかったか?」
シルバー「言ったが悪かったか!?」
ライク「いや、別に悪くわねぇけど・・・・・八百年前って爺さん、とっくの昔に死んでるよな?」
シルバー「失礼な事を言う小僧だ、ワシはまだ生きとるぞ。・・・・・・あぁ、八百年という月日に驚いて居るのか。ワシは現在、八百七十三歳の爺だ。」
シルバーは異空間を自分の魔力で抉じ開けた所、異空間からの原因不明の魔力を送り込まれ、不死身の爺として名を刻んでいる。そして、現在は八百七十三歳という歳な為、紀元前からの生まれである。
ナツ「爺さんはイグニールが何処へ行ったか知ってるのか!?なら教えてくれ!!!」
シルバー「勿論の事ではあるが知っている。だが、現在の君の真実という物を伝えても良いか?後悔はしないか?」
ライク「止めろっ、ナツ!!!・・・・・・・・竜《ドラゴン》は俺等の手で探すのが目標だろ!!!」
シルバー「これだけは言って置こう、竜《ドラゴン》は未だ生きている。何処かで絶対に君等を待っている筈だ。・・・・・それではワシは此処等でソウルの居場所へ向かう。」
アラン「俺は一旦、医療専門ギルドへ帰るとするか。そうだ、一応MS+を渡して置こう。〝瞬発《ワープ》〟!!!」
ゼフ「・・・・・・俺は此処へ残るぜ、ソウルに傷でも付けなきゃプライドが恥じる。この壁を越えれば、ソウルの居場所だ。〝黒炎火上《コクエンカジョウ》〟!!!!」
ゼフは腰に構えた二本の刀を手に取ると素早く燃え上がる黒い炎で分厚い壁を切り裂いた。
第191話へ続く