ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

〜第198話　帰還〜

闘技場での優勝者決定から数時間後、ライクは判定王妃であるロビアに生きて帰還する事を命じられ、無事に昏睡状態の体に意識が回復した。
しかし、闘技場で受けたダメージも大きく、数日間寝ていたという。

ルーシィ「・・・・・にしても良くも生きてられたわね、二人共。」
ナツ「当ったり前だ!!!仲間傷つけられて背中向けて帰る訳ねーだろ。」
エルザ「今回の件は二人に感謝する、S級である私が無念にも負けた事で・・・・・」
ジュラ「地震魔法も強化させねェーとな!!!」

魔導士達は盛大に宴をし、盛大に笑い尽くした。そんな所にマスター・マカロフ宛で一通の封筒が届いた。

マカロフ「依頼か何かか?」

マカロフは恐る恐る封筒を開けるが中には一枚のカードが入っていた。

ルーシィ「見た所に拠るとタロットカード的な絵柄ね。」
マカロフ「うむ・・・・。」
ルーシィ「・・・・・・封筒の底にも手紙?らしき物が入ってるけど。」

マカロフは封筒の中から手紙らしき物を取り出し、中の文字を読もうとするが太古の文字で解読が難しかった。

レビィ「解読ならフリードと頑張るからそのカードが何かを皆は町中から調べて来てくれる?」
ライク「その必要はねぇよ。カードの事に関しては俺は知っている。」
マカロフ「ライクよ、このカードは一体何だ?」
ライク「絵柄からすると〝死〟や〝殺害〟を意味する〝死神〟だな。このカードを所有できるのは魔導士の中でも〝最上級〟レベルの〝カード系〟魔導士のみ。・・・・・・・此処等で有名なのは闇ギルド〝侵略の共鳴《インビション・ライフ》〟に居る〝ワダタミ〟って野郎だ。」

ライクはカードを手に取り、ナツへと受け渡す。ナツへ燃やす様に指示するとカードは燃えずにナツへ炎が戻って来た。

ライク「その炎は喰えるから安心しろ。カードの名称は〝滅竜カード〟。カードは受けた魔法の能力を覚え、同じ魔法を自分で生み出して放つ。反射する訳じゃなく、このカード自身が出してる魔法だから喰えるんだ。」
ジュラ「死や殺害を意味するって何か不吉な事でも起こるってのか?」
ライク「決まった訳じゃないがこの差出人はこのギルド本体を潰そうとしている。これから数日間、怪しい人間が現れないかチェックするんだ。」

ライクがその説明をして居る時、天井がバコッという音を立て、瓦礫と共に一人の少女が落ちてきた。
その少女はライクの頭に落ち、ライクは倒れる。

ライク「イテテテェ・・・・」
？？？「はっ、すいません。突然現れ出してご迷惑をお掛けしました、私は〝アキ・スターダスト〟です。一応、正真正銘の滅竜魔導士です。」
？？？「突然天井に走り出すのは危ないっと何時も言って居るだろ!!!申し遅れた。拙者、〝カカシ〟。忍道と侍道を目指す列記とした侍忍者である。」
アキ「カカシ先生は私の通う、〝魔導士学校〟の担任よ。今は七年間の修行の為に停学しているけど、カカシ先生が付いて来てくれたの。」
カカシ「忍び足る者、天井は忍足で静かに素早く駆けろと言って居るだろ。」

腰に刀を一本振り下げ、口元にマスクを被せている〝カカシ〟がアキへ対して、怒り振るう。しかし、アキは反省の筋一つ見せず、ドロンっと消えた。

カカシ「・・・・・・・いい加減にしろ、アキ!!!反省しろと何時も言って居るだろ!!!〝火遁手—————」
ワダタミ「滅竜カードは届いたかァ、屑共!!!俺様は滅竜カード専門の魔導士〝ワダタミ〟だ。・・・・・・その封筒、開けたんだろ?内容は〝死〟を意味する〝死神〟だった筈。何でェ、屑共全員を排除する!!」
アキ「カカシ先生っっ!!!!」

アキが現れた天井の穴からワダタミも現れ、その下敷きとなったカカシはワダタミの大槌で踏み付けられ、気絶寸前だった。

ナツ「・・・・・・・お前がワダタミか、こんな事して唯で済むと思うなよ!!!火竜の延刃!!!」
ワダタミ「〝竜巻カード《タイフーン・カード》〟!!!」

ワダタミはナツの周囲に無数のカードを竜巻化させた物を張り、ナツの動きを封じた。

ワダタミ「うぉっ!!お土産に一つ、お譲ちゃんを貰って行くよ。」
ライク「アキちゃん!!!」
アキ「キャァァッ!!!」
ワダタミ「〝牢獄カード《プリズン・カード》〟!!!一人位、良いじゃないの!!!カテェ野郎達だな!!!」

ワダタミはアキの頭上から牢獄化したカードを突き落とし、アキを閉じ込めかけた。しかし、その牢獄をライクが受け止めた。

ライク「傷口が開いちまうかな・・・・・?仲間は一人も失わん!!!」
ワダタミ「その何重もの包帯、血が滲んで居る。という事は重傷の体だな。俺様は卑怯者なんでねェ、傷口を開いてやる!!」
ライク「止めろォ、止まれ!!!」
カカシ「〝変身・漆黒牛人間《ブラックバイソン》〟!!!」

カカシは全身を黒く染め、鎧を一部に纏うと槍と盾を持って頭に二つの角を生やした。

カカシ「漆黒化した邪悪な心は邪悪な心で成敗する!!!〝破邪槍—バイオレス〟!!!」
ワダタミ「・・・・・・牛?」
カカシ「教え子は一人も失わん!!!〝破邪剣聖〟!!!」

ワダタミの腹部に大きな斬り痕が残った。

第199話へ続く