二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.440 )
- 日時: 2012/09/27 21:30
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: /yMGlo86)
〜第199話 SOLITUDE〜
腹部を鋭い斬撃で斬られたワダタミは滅竜カードを手の平へ乗せ、呪文を唱えた。すると、幻覚なのか現実なのかは不明だが雷竜・ボルトリーグの姿を目前にする。
ワダタミ「其処の金髪野郎。唯一の親は俺が頂いたァ、返して欲しけりゃ取り返して見ろ!!〝ソリッド・テンペスト〟!!!」
ライク「ボルドリーグ!!!!」
ライクは唯一の親とも慕う竜〝ボルトリーグ〟の姿を目前に脳内で混乱状態を起こしていた。混乱したライクは無意識に戦い、勝てる筈も無く、血を流す。
ナツ「卑怯にも程がアンだろ、クズ魔術師!!!・・・・・・俺等、滅竜魔導士にとって、親に慕う竜がどれ程大切な存在か、知らねェで竜を語るなァァ!!!」
ワダタミ「〝凶喰《イーター》〟!!!」
ナツ「〝火竜のォ翼撃〟!!!!!」
グレイ「手ェ貸すぜ、ナツ!!!アイスメイク—大罠《トラップ》!!!」
ナツの足元からは肉体を欲する謎の口が無数にナツへ噛み付き、グレイはそれを排除する為、ナツの足元に氷を張った。
ワダタミ「第一ミッションクリアだ。〝暁弾《ミサイル》〟!!!!」
エルザ「この銃弾は任せろ、ナツ!!!」
ワダタミ「その銃弾は唯の銃弾じゃねェ!!!暁に燃える脅威の銃弾———名称〝イーダスの巨弾〟!!!」
ゼオン「〝刃剣斬波〟!!!遠距離から斬撃を喰らわせた方がダメージを軽傷で済む。」
ワダタミ「第二ミッションクリアだ。最終ミッションは厳しいゼ、〝竜陣召喚・『雷竜・ボルトリーグ』〟!!!」
ワダタミは前方に幻覚ではない現実の雷竜〝ボルトリーグ〟を召喚する。滅竜カードには噂だが竜を封じる力が込められていると言う。
ライク「・・・・・・・・ンァ?」
無意識で白目を向き、既に意識が飛び掛けているライクは現実の雷竜〝ボルトリーグ〟を目前に過去の思い出を——兄〝アキレス〟と出逢った思い出を思い出した。
—————約七年前 名称〝白銀島〟ことアマテラス島にて
修行の地として太古に竜が無数に住んでいたと言われるこの島にライクは約半年間、修行を積んでいた。
この時点で雷竜を見失い、一人、悔しい思いを修行の地へとぶつけていた。
ライク《当時・約十一歳》「・・・・・・俺が弱者だからボルトリーグは姿を消したんだ、絶対にそうだ。俺は此処で強くなる!!強くなって、ボルトリーグに認められて、一人前の滅竜魔導士になる!!!」
アキレス《当時・約十七歳》「俺の縄張りで悔やみを晴らしてんのはテメェか、小僧?俺は此処の縄張り番長〝アキレス・デスティニー〟。」
ライク「奇遇だ、俺も〝ライク・デスティニー〟。」
アキレス「話からするとテメェは滅竜魔導士か・・・・こりゃァ使える、テメェ!!!俺の縄張りに入った罪だ、その滅竜魔法を遣せ。」
アキレスは手に持つ木の棒を振り回し、ライクを脅した。ライクは全身に持つ魔力を放ち、滅竜魔法を使って逃げようとした。
アキレス「俺も一人前の魔導士とは言い難いが魔導士だ、んなモンは通用しねェ!!!〝反転化〟!!!」
ライク「雷竜のォ鉄拳!!!」
ライクはアキレスへ走って突進するが手に纏う雷は近づいた瞬間に消えた。唯の拳となったライクの手はアキレスの持つ木の棒で弾かれ、首元に刃物を置かれた。
アキレス「・・・・・・・一度認識した肉体から魔法のみを移動させるのは無理だ。だから、テメェは俺の弟分・・・・いや弟になれ!!!」
ライク「何言ってんだよっ、血の繋がりも無いのに兄弟なんて・・・・」
アキレス「・・・・・・・・・こんな事をして逢いたくなかったぜ、ライク。俺等は本当の兄弟なんだ。今のは嘘、滅竜魔法なんていらねェよ。だけど、兄弟ってのは本当だ。テメェが弟で俺が兄貴。」
アキレスは木の棒を捨てるとライクの元へ走り、抱きついた。涙を流した姿は一瞬だったが親に似ていた。
アキレス「俺がお前を捜す切欠は親父を殺した野郎に言われてだ。この世界に俺と血の繋がりがある輩が居るって言ったからその時は詳しく分からなかったけど、数年後に分かったんだ。色々あってな。」
ライク「・・・・・・・・・・・・いや俺に兄貴なんてモンは居ない!!!」
アキレス「信じてくれっ!!!・・・・・・俺も親父が殺されたって聞いた時は天涯孤独の身だと感じた。確かにお前が俺を知る筈もねェ、俺はお前が産まれる直後に事故にあって、病院で入院してたから。しかも退院寸前で親父たちが殺された。弟が産まれたなんて事もその時は知らなかったんだ!!!」
ライク「そう言えば、家の写真に黒い仮面を纏った子が一人・・・・」
アキレス「それは俺だ・・・・。その当時は仮面魔導士〝ブラッディレーサー〟っていうヒーローが流行っててな、当時は俺もこうなりたいって思ってた。だから、その仮面は何よりも俺の目標だ。」
ライクは不満げな顔をして、アキレスを見つめ直した。アキレスの右頬には猛獣の爪で切られた様な痕が残っている。
さらにアキレスの首元には両親の写真を入れたペンダントと黒い仮面があった。
第200話へ続く