二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.441 )
- 日時: 2012/09/29 21:44
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: /yMGlo86)
〜第200話 心の守護神〜
無意識の状態でライクは地面に膝を付き、その途端に造り物である雷竜の鉄拳を何度も喰らう。意識が無いライクは反発出来ず、過去の事だけを思い出していた。
—————約七年前 修行の地〝アマテラス島〟
アキレス「・・・・・・俺達は正真正銘の兄弟だ。痛みだって分かち合い、泣く時は一緒だ。実はさァ、俺、兄弟を見つけたらやろうと思ってた役職がアンだよ。その名も〝ギルド潰し〟。正規ギルドがこなす闇ギルド撃退ってあるだろ?あれを撃退するだけじゃ駄目なんだ、崩壊にさせるってのはどうだ?」
ライク「俺等にそんな事・・・・出来るかな?」
アキレス「出来るとも!!!俺等、魔法無効の魔力と滅竜魔法の魔力があれば誰にだって勝てる!!!」
その言葉を聞いた当時のライクは大きく頷き、アマテラス島を後とした。
季節は早くも二年経ち、当時のライクは十三歳。アキレスは十九歳を迎えていた。二人の魔力も急上昇して、最近の手柄は麻薬取引を中心とする闇ギルドを壊滅させた。
アキレス「俺達、兄弟二人だと麻薬取引とかの闇ギルドまでが限界だ。だから、俺決めた。ギルド潰しを中心とする評議院認定のギルドを創ろう。」
ライク「良い案じゃん、兄貴。」
ライクは既にアキレスと〝兄弟〟という環境に溶け込んでおり、その会話を耳にした一人の青年が現れた。彼の名は〝ソウル・ブレイシオン〟。後にギルド潰し中心のギルド会のマスターになるが目的を闇ギルド潰しから正規ギルド潰しへ変更する人物である。
ソウル「・・・・・・・食料を・・・・分け与えてくれ・・・・」
ボロボロの服を身に纏い、全身に無数の傷痕と血を流したソウルはデスティニー兄弟の目の前で倒れ、ライク達は我が家と呼ぶ実家へ運んだ。
ソウル「・・・・・・うっ!?此処は何処だ?」
アキレス「安心してくれ、此処は俺達の実家だ。全く、アンタが寝ちまうからギルド潰しも出来なかった二日間だぜ。・・・・・それとこの剣、アンタのだろ。」
アキレスは本棚に支えられていたボロボロの剣をベッドで寝るソウルへ投げた。ソウルの全身には包帯が巻かれ、背には大きな斬撃を受けた傷痕を縫ってあった。
ライク「そんな傷だらけで何処に行ってたんだよ。」
ソウル「俺には記憶があまりねェけど、戦場に行ってた事は確かだ。ギルドの依頼で暴走した魔導士ギルドを阻止しろって言われたけど、結果は敗北。マスターに怒鳴られて、こんな傷を受けた。そこまでしか分からん。」
アキレス「その剣、お前の宝だろ。持手に血が滲んでる。どうしてもその剣を離したくは無かった、その血が教えてくれた。」
ソウル「・・・・・・・・・俺には力がねェ。情けねぇ魔導士だな・・・。」
ソウルは立ち上がると『邪魔をした』と声を掛けて、ライク達の目の前から姿を消そうとした。しかし、アキレスの誘いで恩返しとしてギルド潰し中心のギルド〝守護神の三魔人《パラディン・アートメア》〟を結成した。
その出来事から数ヶ月後、一気に所属魔導士は七十人を越え、何処の闇ギルドでも対峙出来る程となった。
アマツ《当時二十一歳》「屑共に忠告するっ!!!即座にギルド解散をせねば、テメェ等をブッ飛ばす。」
闇ギルド部下1「これがギルド潰しで有名な野郎共、〝守護神の三魔人〟か!!!〝ブラッドキャノン〟っ!!!」
アマツ「嵐竜のォ怒号!!!」
闇ギルドマスター・〝クイーン〟「我等の決意は何じゃ!!第一に受けた喧嘩は交わす、第二に敵へ背後を見せぬ事じゃ!!逃げるなっ、戦え!!!」
アマツ「・・・・・・あの偉そうな野郎をブッ飛ばせば、コイツ等全員が解散する訳か・・・・。〝雨嵐《ウラン》!!!」
アマツはクイーンの頭上から鋭い雨を降らせ、クイーンの全身を切り裂いた。その姿を見た部下達は全員が怯えるように解散した。
アマツは任務完了としてアキレスへ報告をした。
アキレス「・・・・・・そうか、残る宿敵は〝鉄の森《アイゼンヴァルト》〟だが・・・・・正規ギルド〝妖精の尻尾〟が壊滅するとの連絡だった。」
ソウル「次期に〝妖精の尻尾〟も警戒ギルドに目を向けるだろう・・・・ならば今の内に仕留めるべきでは?」
ライク「少し気が早過ぎると思う。彼等は正規ギルドでも無数の依頼を的確にこなしている。全員が予備の為に魔力を回復せねば、力攻めでは負ける。」
ソウル「・・・・・・大丈夫だ、俺が計画を捻り返す!!!アキレスよォ、僅かの間だが俺とマスターの座を交換せぬか?安心せぃ、アキレスとライクだけは力仕事を任せぬ、気軽に生きろ。」
ソウルはそう言うとボロボロの古びた剣を手に取り、太陽へと向けた。逆光を放つ眩い剣の刃はボロボロだった姿から完全なる元の姿へ戻り、ソウルはアキレスを斬った。
ソウル「記憶を操作するウイルスを忍ばせて置いた、心配は要らん。俺の僕として生きろ。・・・・・・同様、ライクもだ!!」
ライク「兄貴ィィッッ!!!雷竜の鉄拳!!!」
ソウル「滅竜魔法か・・・・。俺が使えれば、妖精の尻尾なんかミジンコ以下だ。」
アマツ「ソウル先輩、何をやってるんですか!!!・・・・まさかこの企みが貴方の素顔?だとしたら許せないッス!!!嵐竜の斬脚!!!」
ソウル「闇妖刀〝涼罰《スズメバチ》〟。一瞬の隙も逃さず、敵を忍び殺す。〝記憶毒《ドグニードル》〟!!!」
ソウルは妖刀でアマツを突き刺し、記憶を制御された二人はソウルの僕となった。しかし、その恐怖からライクはギルドを飛び出し、危険を護る為に妖精の尻尾へ入った。
第201話へ続く