二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.447 )
- 日時: 2012/10/17 18:33
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: hAtlip/J)
〜第202話 恐るべき脅威!!狩猟の辰と一匹狼、波乱の事故〜
ウルフ「・・・・・これは俺とアイツの勝負だ、邪魔者は要らん。」
辰五郎「まァまァ、そうカテェ事言うなよ。互い、手ェ貸すのはこれで終わりにしようや。」
突如ウルフの目の前に刀を突き出し、ウルフの動きを止めた乱入者〝辰五郎〟は別名「竜笊」や「夜王の辰五郎」と恐れられる程の強者である。
辰五郎「兄ちゃん《あんちゃん》にゃァ悪いがこの肩は俺が受け持つ。・・・・・さァ、どっからでも構わへん。好きな所から突いてこいや。」
グレイ「乱入者ァ?聞いてもねェ強者を隠し持ってんだなァ、〝武者の領域〟ってのは!!!アイスメイク—槍騎兵《ランス》」
辰五郎「心神居合い〝神手・大稲原〟!!!」
辰五郎は無数に発射したグレイの槍を一瞬で斬り砕き、笑みを浮かべて歯を光らせた。その目付きはウルフとは全く違い、獲物を狩る眼では無く、獲物を罠へ引っ掛けた眼と同様である。
辰五郎「御主もまだまだ生きなアカン。だけど、この世界ってのは軟弱じゃきィ。弱肉強食の世界で生きてられんのは強さを認められた人物のみや、短い人生お疲れさん。」
辰五郎は一瞬で地面を蹴り、己の体を上昇させると一気にグレイへ大名刀〝星砕〟を振り翳す。
周囲に吹き飛ぶのは体の一部では無い、真っ赤に染まる赤い血だった。
辰五郎「・・・・・息が確認出来ねェ、こりゃァ死んだな。」
グレイ「誰が——死んだんだ、この野郎!!!昼に飲もうと思ってたキンッキンのトマトジュースが破裂しやがった、俺の体内のな。」
ウルフ「(こ・・この男、辰五郎の斬撃を喰らって未だ立ってやがる!!!しかも腹を斬られたってのに。)」
辰五郎「命だけは助けてやろうと思ってたが・・・・・俺と本気でタイマンがやりてェなら別話だ。」
グレイ「んな気ィ使われても俺は本気でテメェをブッ飛ばす!!!」
グレイの眼は何時もと違い、狙われた一匹狼であったが逆に罠へと道連れにした様な目付きで辰五郎を睨んだ。
辰五郎も大名刀を振り払い、グレイへ向けて突き出した。
辰五郎「これで死んでも—————」
グレイ「文句は一個足りとも—————」
グレイ&辰五郎「言わせねェ!!!」
グレイは床を凍て付かせると辰五郎の刀に向けて、無数の槍を放ち続けた。魔力を全て消費しても勝たねばならない試合だったから。
辰五郎「魔法何ぞに頼ってたら長期戦にゃァ勝てぬ!!!体力と根性があれば、弱肉強食の世界は生きていけるじゃきィ。」
グレイ「アイスメイク—爆弾《ボム》!!!」
辰五郎「斬ったら割れて爆発ってか?上等じゃァ!!!」
ウルフ「(辰五郎が本気《マジ》の眼をしてやがる!!!この男———何者だ!!)」
ぶつかり合う二人の攻撃は両者一歩足りとも譲らず、爆発と煙幕が舞い散る。
辰五郎「先手必勝!!!上手〝刃崩し〟!!!」
グレイ「〝氷神大千槍《グランバニッシュ》〟!!!」
辰五郎「足掻いても無駄だぞ、刃崩しは敵の武器への信念を崩す。本当に終わりだ!!!」
辰五郎はグレイの氷星剣を弾いて行動を乱し、グレイの腹へ大名刀を突き刺した。グレイの腹からは血が流れるが関係無かった。
グレイ「容訳罠に掛かったか、面倒な子羊だぜ!!!アイスメイク—大牢獄《ビッグプリズン》!!!」
辰五郎「こんな牢獄、斬り砕く!!!大乱手〝千守天亭《センチメンタル》〟!!!」
グレイ「グァァァァッッ!!!!」
グレイは腹に大名刀を突き付けられながらも大牢獄の氷を固める為、大量の魔力を奉げた。辰五郎は大名刀をグレイの腹に突き刺しながら牢獄に捕まった為、腕を鋭い刃へ変え、牢獄を砕こうとする。
グレイ「フィナーレだ。〝氷刃・七連舞〟!!!」
辰五郎「裏躬手〝恥怒号《ドルメント》〟!!!」
辰五郎は腰に構える単なる刀を抜くとグレイの迫り来る氷の凍て付く刃を弾き返した。
しかし、刀は砕き散らばり、大名刀はグレイの腹に突き刺さったまま。辰五郎は持ち手の刀を全て失った。
グレイ「〝氷星剣—アイスバーン〟!!!」
辰五郎「・・・・・・武道を歩むべき者、敗北を認める心意気が必要な時もある。修行の旅はまだまだ必要だな—————」
辰五郎の腹にはグレイの凍て付く剣が突き刺さり、グレイは自分の腹に刺さる大名刀を抜き取った。
グレイ「イテテ・・・・。さすがにこりゃァキツイわ。」
ウルフ「辰五郎が敗北を認めた!?何っちゅう化物だ、コイツは!!」
グレイはそのまま天井を向いて倒れ、目を瞑った。
所変わって、マカロフVSセイヤ戦。
マカロフ「御主等が何を企んどるかは全く分からん。じゃが、御主の目からは闇に近づく様な出来事しか企んでいると確信出来るわい。」
セイヤ「ツルタの先祖がやり残した事を俺等は遂げようとしているだけだ。・・・・・・・十三組手計画———又の名を〝ルトス計画〟。」
マカロフ「禁断書〝ボクノート〟に書き込まれた計画か。ルトス計画はただ人類を闇で癒す危険な計画じゃ、直ちに止めぬか!!!」
セイヤ「聖十大魔道だろうと俺にとっては雑魚だ。妖刀〝不吹〟があればな!!!」
セイヤは腰に構える妖刀を抜き出すと一瞬の動きでマカロフの肩へ刃を置いた。そして、首の方へ刃を向けると一言言った。
セイヤ「この妖刀から逃げられた人物はツルタだけだ。・・・・・・・・そして、お前等ギルドは俺の大切な者まで奪った!!!」
マカロフ「巨人《ジャイアント》!!!妖刀じゃろうと単なる刀じゃ。圧し折れるが良いわァ、その刃ごと貴様の心も!!!〝妖精の法律《フェアリーロウ》〟!!!」
セイヤ「〝空宙早歩《ストニード》〟!!!」
セイヤは空中を飛び、マカロフの頭上を目掛けて蹴りを交わした。
マカロフ「グハァッッ!!!御主、何故〝妖精の法律〟が効かん!」
セイヤ「闇を封じる魔法だろ、それ。俺は弟の仇の為に戦ってんだ、闇じゃねェ。闇は・・・・お前等だァ!!」
セイヤは脚に妖精の法律の光を纏わせ、地面を叩きつけた。すると、妖精の法律は魔力爆発を起こし、マカロフへ大ダメージを与える。
そこへエルザが駆け付ける。
エルザ「マスターは一時待機して居て下さい、この者は私が倒します。・・・・・・換装〝炎神の鎧〟!!!」
セイヤ「妖精女王も馬鹿な者だ、人を一人殺したマスター何ぞに付いて行くとは。」
エルザ「その言葉を言うのは私達に勝ってからにしては貰えぬか?」
エルザは全身を炎で纏う様な鎧を身に纏わせると片手に紅桜を持ち構える。だが、エルザの身には魔力の高い鎧と妖刀を背負っている為、数分で敵を斬らねば完全敗北である。
セイヤ「脚業を得意とする俺に付いて来れんのか?〝月歩日進《ムーンウォーク》〟!!!」
エルザ「妖刀〝紅桜〟————神より受け継がれし邪悪な豪炎の妖気を己の身に纏わせ!!大妖刀〝炎神桜〟!!!」
セイヤ「〝銃歩《ウォーカーガン》〟!!!」
セイヤはエルザの周囲を素早い動きで歩き、エルザへ向かって背後から銃弾の様に飛び蹴りを仕掛けた。しかし、エルザに動きを読まれており、灼熱に燃え盛る妖刀に斬られた。
エルザ「脚の筋力をもっと鍛え上げてから再挑戦に来るんだな、暁。」
セイヤ「グハッッァ!!!・・・・・畜生、弟だけじゃなく俺までこのギルドに負けるとは。」
マカロフ「エルザ、そこまでで良いわ。助かった、礼を言う。・・・・・っと御主の弟〝センイチ〟の事じゃがアレは事故じゃ。数年前、御主がセンイチを置いて少し修行に行ったじゃろ。その間にセンイチはクエストに出てなァ。『未熟者にはまだ早い』と言ったんじゃが幼かったセンイチは間違えて通常クエストのボードに貼られたS級クエストに出て行ってしまってな。そのクエストこそ乗客一万名を乗せた列車のジャック討伐でなァ。」
事故当時、S級クエスト並とされるクエストに出たセンイチは評議院でも止められない暴走したジャック犯を捕獲しようとしたが戦闘能力が低く、突然動き出した列車の影響でセンイチの心臓部分にジャック犯のナイフが突き刺さったと言う。
セイヤ「・・・・・・弟にはまだ明かしてなかったけど、俺等兄弟の両親は他界してんだァ。逢えたかな、両親と。」
エルザ「くっ、私も———魔力切れの様だ。」
その場でセイヤは大の字をして倒れ、目を瞑った。エルザは右膝を地面へ落とし、妖刀や鎧を元に戻した。
第203話へ続く