二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.469 )
日時: 2012/12/13 18:29
名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: FLZh3btT)

〜第209話 宣戦布告!!!1対100【中篇】〜

『プルルルルっ、プルルルルっ。』
暗黒の神脅のギルド内に一本の電音が室内全体へと鳴り響いた。受話器を取ったのは第六黒書〝ゼス・バンテージ〟だ。
用件は妖精の尻尾についてであった。

監視隊隊長〝アカウント・チーフ〟「門前の監視カメラより、小さな爺さんが何人もの魔導士を引き連れて走る姿が発見された。これより警戒態勢に入れ。」
ゼス「残念ながら黒書人名及び次期黒書人名は現在会議に出席中で警戒出来るのは部下共だけだ。」
アカウント「ちっ、会議って何か合ったか?」
ゼス「〝連合国結成〟の会議だ。永世中立国とか呼ばれたフィオーレに反するんだとよ。」
アカウント「あぁ、んな事言われてたっけな。・・・・・まっ、んな訳だからよ。警戒しろ。」

アカウントは電話を切断し、監視隊の指令を出した。一方、ゼスは腰に刀を構え、酒を片手に部下に事情を説明した。
また、マカロフ一同は既にギルド内へ侵入して居り、次々と敵ギルドの部下達が薙ぎ倒されていく。

グレイ「・・・・・・・・何だ、ありゃ?」
ルーシィ「会議室って書かれてるけど、中から声が聞こえるわ。」
シュタイン「邪魔はさせねェーぞ、妖精。俺の名は〝シュタイン・フランケン〟、医者だ。」
ガジル「ギシっ、容訳手強そうな野郎が出てきたじゃねぇか。コイツの相手は俺に任せろ、お前等は先へ進め。」
シュタイン「俺の相手はテメェか、ガジル・レッドフォックス?」

シュタインは白衣を脱ぎ捨てると腰に伸縮自在の鎌を取り出し、全長1mの刃を振るった。ガジルは歯で受け止め、刃を全て食い尽くした。

ガジル「残念ながら鉄製の武器は俺には通用———」
シュタイン「〝回転鎌《スイングサイズ》〟!!!!」
ガジル「グハァァッッ!!!」

シュタインは鎌をもう一つ取り出し、ガジルの足を蹴り、体を倒すと回転させた鎌をガジルへと当てた。ガジルは背中に切り傷を負う。

シュタイン「試作品だが回復薬だ、飲みたきゃ飲め。」
ガジル「馬鹿医者が考えることだ。どうせ、その回復薬も睡眠薬を入れてんだろ。・・・・・・鉄竜の咆哮!!!俺の回復薬は〝鉄〟だ。」
シュタイン「〝盾鎌《シールドサイズ》〟!!!」

シュタインは鎌を空中に浮かばせ、回転を混ぜてガジルの咆哮をガードした。逆にガジルは鎌が回転で弾き返す鉄を浴びる。
滅竜魔導士は自分が放つ魔法を食べられない事が弱点である。そして、ガジルは睡眠薬の効果も受けずに気絶した。

シュタイン「こりゃァ、良い実験台になりそうだ。滅竜魔導士の腹ァ捌くなんて何年ぶりだろうな、レイ。」

シュタインが呟いたレイとはシュタインの妹でシュタインと島の唯一の医者に育てられていた。
—————四年前 シュタインの故郷〝ネバー島〟

シュタイン「爺が死んでから今日で九年だな、レイ。爺はスゲェ優しかったのに島人は見下しやがった。」
レイ「悔しいのか、シュー君?」
シュタイン「悔しい思いもあるけど、何であんな凄腕の医者を島人は殺したんだ?って後悔の方がデケェかもな。」
レイ「でも、シュー君はパパの夢を継ぐんでしょ?偉大なる薬草〝ディオの薬草〟を。」
シュタイン「継ぐ気はねェけど、後悔してんだ。一応見つけ出してェとは思ってる。」

〝シュー君〟と妹から慕われるシュタインは照れながらも試作品の薬品を作成していた。恩人の医者〝タイトス・リーリン〟は九年前に島人に誤って射殺された。
部屋に置かれる仏壇にシュタインとレイはお辞儀をし、シュタインは口に煙草を銜える。

シュタイン「・・・・・・・革命軍が来やがった。レイは下がってろ、俺は爺みたいに馬鹿護る為に命は捨てねェ。」
革命軍大佐〝アオス〟「シュタイン君、そろそろ観念してボク等革命軍の仲間にならないか?その偉大な力が必要なんだ。」
シュタイン「レイを置いて、物騒な軍には入れねぇ。」
アオス「勿論、レイちゃんも一緒にね。」
シュタイン「気安く呼ぶんじゃねぇ!!!〝鎌斬り〟!!!」

シュタインはアオスに怒りの如く、鬼の力で斬りかかる。だが、アオスは銃一つでシュタインの鎌を受け止め、奇妙な笑みを浮かべる。

アオス「相変わらず、不器用な鎌使いだね。〝オールショット〟!!!」
シュタイン「危ない、レイ!!!」

アオスは全域に銃弾を撃ち込み、レイの頬を掠らせ、血を流させた。すると、シュタインは怒りで意識を失い、アオスに襲いかかる。

アオス「〝デーモン・ショット〟!!!」
シュタイン「・・・・・・〝蛾刀—ハヤブサ〟!!!」

シュタインは鎌を身軽の如く操り、アオスの隙を突いて、刀の様に斬りかかる。だが、アオスの体は裂ける物のまた元に戻ってしまった。

アオス「俺は〝溶岩魔法〟を使う全身がマグマ化した魔導士なんだ。・・・・・・・見てご覧、鎌の刃は全て溶け尽くしたよ。」
シュタイン「ば・・・化け物だ!!!」
アオス「溶岩の中で生きてみな!!!〝溶岩バスター〟!!」

シュタインは腹を溶岩石を撃ち抜かれ、口から血を吐いて倒れた。その後、レイは連れて行かれ、行方不明のままとなった。
数日後、シュタインは自分の医療室のベットで横たわって寝ていた。

???「お前さんは革命軍に何処の弱みを突かれたと思う?」
シュタイン「・・・・・・・・分かんネェよ。」
???「だろうな。お前さんは自覚して居らんからな。・・・・・・お前さんは〝恐れ〟を革命軍に突かれたんだ。大佐〝アオス〟の体、鎌の刃が溶ける事などから己を捨てて逃げ出した。妹さんは連れてかれたよ。」
シュタイン「レイは何処に居る?・・・・・・一部始終を見てたんなら知ってんだろ、教えろよ!!!」

シュタインは近くにあった刃の無い鎌を手に取り、謎の主に振りかかる。だが、主は何も手出しをせずに鎌を止めた。

???「恐らく、彼等は〝革命軍〟を名乗った元革命軍だろう。今は人身売買を目的に裏で闇を働かせておる。・・・・・結果、何処へ売却されたかは分からん。」
シュタイン「レイ......」
???「ワシが手を貸してやっても良いぞ。・・・・・・但し、修行を終えてからな。やるか、千年修行?」
シュタイン「レイが戻ってくんならする。」

謎の主はシュタインを一瞬で何処かの森中へと移動させ、野獣を出現させる。

???「この野獣を倒して見ろ。そして、ワシを追って来い。」

謎の主は野獣の背後から走り出し、シュタインは言われた通りに野獣を倒し、主を追う。それが数ヶ月と続き、シュタインは貫通した腹の怪我も縫い痕が残るものの回復し、瞬発力と〝勢力〟を付けた。

シュタイン「今頃言うのは可笑しいんだが、アンタ誰だ?」
???「そう言えば、修行に夢中で名乗っておらんかったな。ワシは別名〝王鷹〟。名を〝ホーク・レッドアイ〟。・・・・・一応、シュタイン君と同じ〝医者〟だ。」

当時から数十年遡るが彼の異名は全世界、いや全宇宙へと広がっていたという。昔は腰に木刀、背中にはライフルを、目元にサングラスをという不良を務めていたが、ある一時期で彼は医者となった。

ホーク「・・・・・・妹さんは多分〝暗黒の神脅〟という闇ギルド界でも三つの中の戦力に入るギルドに居る事がワシの仲間から判明した。」

ホークの背後からは突然二人の男が現れ、片方は眼鏡、片方はアフロという何とも斬新な個性溢れる仲間が現れた。

【後篇】へ続く