二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 コメント募集中 ( No.489 )
日時: 2013/03/14 18:56
名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: UTfJ0T6c)

【番外編】〜第二話 狂乱戦〜

夢魔の目からグールドと梅軒が出て行った後、時同じくして妖精の尻尾からも自称〝最強チーム〟と候補を上げる7人と4匹+シャオンがギルドを後にした。
そして、両者共に目的としたギルドへと足を運ぼうと動いた。すると、マグノリアの中央街で両者は対面を果たしたのだ。

シャオン「_____っ!あの紋章......奴等だ!夢魔の目だ!!」
グレイ「向こうからも殴り込んで来るとは、歩く手間が少々省けたな。・・・・・にしても、奴等ふざけてんのか?たった二人しかいねェぞ?」
エルザ「それ程、自信があるのだろう。何にしても此処でやり合うのは町に危害を及ぼす。取り合えず、町の外れに出よう。」

数十m先から歩み寄ってる夢魔の目のグールドと梅軒を警戒しつつ、最強チームとシャオンはエルザの指示通り、町の外れへとグールド達を誘き寄せた。

グールド「町では不満でもあるのか、主等?妖精の尻尾は〝町破壊〟を良く行うギルドじゃと聞いておったがァ?」
梅軒「町に危害が及ばない様に俺等を此処へ誘き寄せるのは良い事だ。命ある物、活かさねば己が生きる意味が無くなるからな。」
ナツ「随分と少ねェ人数だな、お前等。」
グールド「若僧、ワシ等の強さを知らん様じゃな。......まっ、虫けらじゃから知る由も無かろう。」
ナツ「今、何っつった!」
グールド「虫けらが知る由も無いと言ったなァ〜。」
ナツ「へぇー。んじゃァ、俺等が虫けらならお前等は〝微生物〟以下だ!!!」
グールド「若僧が神に逆らうと言うのか?平伏せろ!そして、土下座しろ!」

グールドは右手の人差し指を立てるとそこから火を灯し、ナツへ投げつけた。その火は投げ飛ぶ間に液状と成り、ナツの周囲に達した時に大きな膜を張った。
そして、グールドが指を鳴らした瞬間に膜は爆発し、中のナツは黒く燃え焦げて吹き飛んだ。

グールド「例え火竜でもこの爆破の炎を喰らう事は出来ぬ。この炎は本物の火竜ですら喰えなかった炎だからのォ!!」
ナツ「ゲホッ...!本物の火竜って、お前イグニールに逢ったのか?炎が喰えなかったって、イグニールを殺したのか!」
グールド「イグニール......?はて、聞いた事無い竜じゃ。ワシが殺したのは唯の火竜じゃ。」
グレイ「火竜がこの世に二匹も居るのか?」
シャオン「同じ属性の魔力を持つ竜はこの世に幾らでも存在するんだけど、滅竜魔法を知っている竜——つまりはナツさんなどの親に当たる竜は属性一つにつき、一種類しか居ない。」
エルザ「という事は、同じ属性でも滅竜魔法を習得している竜は一種類だけで、滅竜魔法に似た魔法を得て居る竜は多く存在するという訳か。ややこしい話だ。」
ナツ「でも、竜に逢った事には違いねぇ。何処であったんだ!」

ナツは血だらけに成りながらも地面にへたばり、グールドの足を掴む。

グールド「居場所......主は本当に他人から竜の居場所を聞いて、そのイグニールに逢いたいと言うのか?己で捜して、己で見つける。それがあって、出会いは嬉しくなる。」
ナツ「..................」
グールド「小汚い血塗れた手で神の足を汚すな!......コイツが神を貶した罰じゃ。ワシは今から徹底的に主等を〝死〟の道へと追い込む。」
梅軒「おっ、それには俺も参加させろよ。さっきから退屈なんだよ。」
エルザ「来るぞ!皆、覚悟を決めろっっ!」
ガジル「ギヒッ、何時でも掛かって来い!」
グレイ「六対二なら負ける気がしねェな。」
ライク「喧嘩上等。シェルト、〝滅竜・剣の舞〟だ!!!」
シェルト「変形、〝滅竜・剣の舞〟!!!」

シェルトは姿を1m弱の剣へと変えるとライクの手へと行き渡った。そして、梅軒がライクの前へと歩み寄った。

梅軒「退屈凌ぎになってくれるか、雷竜やァ〜?」
ライク「〝雷竜聖剣落〟!!!」
梅軒「うぉっと、いきなり剣を振るとは危ねェ野郎だな。」
ライク「次は確実の脳を斬るぞ。〝白雷閃〟!!!」

ライクは強烈な突き業を梅軒の頭部目掛けて放つが、梅軒の刀〝風雲二刀流〟に拠って、的が外れる。

梅軒「風雲二刀流〝木枯らし〟!!!」
ライク「グハァッッ!!!」
梅軒「終いだ。風雲二刀流〝颪〟!!!」

梅軒が刀を二本、ライクへと振り翳した瞬間である。シェルトが長身で細身、刃渡り1m30cm程の刀へと変形したのである。
そして、それを手にしたライクは全身に激痛を走らせるが〝覚醒滅竜魔法〟を同時展開した為に痛みを感じなかった。
鋭く立ち伸びた金髪にボロボロの上着を脱ぎ捨て、上半身は筋肉性の裸。その姿は覚醒滅竜魔法の恐怖を思い知らせる以上の容姿だった。

ライク「〝精神統一〟の筋で極みの先端を誇る業物、名を〝鬼撤〟!!!覚醒滅竜魔法を帯びた鬼撤は例えどんな頑丈な鉄をも木端微塵に斬り砕く。」
梅軒「ほぉう。殺れるのか、その刀で俺を?」
ライク「ぶった斬って見せる!!!〝白銀剣勢《ホワイトスイング》〟!!!」

ライクは細長い日本刀らしき武器を梅軒へ向けて突き、その刀に白い風を帯びる。

ライク「モード〝銀風鬼撤〟!!!」
梅軒「ゲホッ、上手い突きだ。見事に右脚が一本やられたぜ。だけど、俺の刀は未だ物足りネェみたいだ。」
ライク「んァ?」
梅軒「大丈夫、俺ァ人は殺さねぇ主義だ。十六夜一刀流〝三日月〟!!!」

梅軒は風雲二刀流の業に用いる〝大般若〟と〝不動明王〟と呼ばれる刀を鞘へ収め、本気態勢の〝十六夜一刀流に用いる〝小鳥丸〟を取り出した。
そして、小鳥丸を遠心力で振り回し、斬撃の空波を周囲へと吹き翳す。

ライク「(駄目だ......体が持たねェ......!!!)」
梅軒「十六夜一刀流〝新月〟!!!」
ライク「っ!」

ライクは鬼撤を盾に梅軒の斬撃を受け止めるが、梅軒が放った高速の居合い斬りには対応できず、気づけば既に腹からは血が大量に流れ、内臓の幾つかをやられていた。

梅軒「気分が変わったァ。......強い者に下は要らない。つまりは俺より〝雑魚〟は必要ねぇんだ。消え失せろ。」
ライク「ゲホッッ—————」
梅軒「今度こそ終いだ。」

梅軒はライクの腹へ小鳥丸を突き刺し、一瞬で貫通させると抜き取った。そして、刃に付いた血を手持ち合わせの布で拭き、鞘へ収める。

梅軒「それと〝鬼撤〟に化けてた猫。......今日から俺の所に来い。ソイツの命が欲しけりゃな。多少、犠牲武器には使えるだろう。この三本の刀には強い奴との戦い以外、使用したくねぇんだ。」
シェルト「本当にライクが助かるなら...僕は何だってするよ。」
梅軒「話が分かる野郎だ。早速、〝戦場〟へ行くぞ。付いて来い。」
シェルト「分かっ_____」
ライク「行くんじゃねぇっっ!!!シェルトは好きな人生を歩めば良い。こんな糞剣士に付き纏う必要なんてねぇんだ。・・・・俺の最後の願いだ。」

ライクは地面に背を付けて横向いたまま、天へ向かって怒号を上げた。シェルトの足も動きが止まり、自然と目からは涙が流れていた。

梅軒「死者の野郎に従っても利益はねェ。俺に付いて来りゃァ、飯だって風呂にだって、金だって手に入る。俺の強さと奴の言葉、お前はどっちに付いて来る?勿論、俺だよなァ〜。」
シェルト「_____勿論......ライクを信用するよ。それとライクは未だ生きてる。僕は一人でも戦えるんだ。だから、飯だって風呂だって金だって、自分で手に入る。相棒に支えて貰わないと生きて行けない程、〝情け〟じゃない。」

シェルトはそう言い残すと全身を接収《テイクオーバー》の様に〝電車〟へと変えた。そして、ライクを乗せるとマックススピードでギルドへと戻った。

梅軒「.........うぜェ。」

—————所変わって、エルザ&グレイ&ルーシィ&ガジルにて。

ガジル「〝鉄竜の咆哮〟!!!」
グレイ「〝氷雪砲《アイスキャノン》〟!!!」
エルザ「換装、〝天輪の鎧〟!〝循環の剣《サークルソード》〟!!!」
ルーシィ「開け、〝獅子宮の扉・レオン〟!!!」
レオン「どうしたの、ルーシィ?急に逢いたくなったのかい?」
ルーシィ「奴を吹き飛ばすのよ!」
レオン「了解!」
グールド「何人で掛かって来ようが全てを〝死〟へと変える。〝火竜の咆哮〟!!!」
ガジル「ナツと同じ属性の滅竜魔法だと!!!」
グールド「ワシは神じゃ!神が滅竜魔法を使う事は当たり前じゃろっぃ!」

グールドは口からナツよりも強大な威力を持つ咆哮を撃ち放った。ガジルの咆哮とグレイの氷雪砲がそれを制御するも、簡単に撃ち破られ、エルザがその炎を裂こうとするが武器が溶かされた。

第三話へ続く