二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 コメント募集中 ( No.505 )
- 日時: 2013/04/05 18:17
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: NgMW1bGr)
〜第216話 極限突破《オーバーメイク》〜
—————現在・開発室にて
グレイは海へ落下し、フレイは帰ろうとした時であった。壊れた壁の所から一人の青年がギルドである塔を登って訪れてきた。
グレイ「未だ決着は着いちゃ居ねェぞ、フレイ!」
フレイ「何故其処へ居る!海へ落ちた筈じゃ......って、まさかお前!!」
フレイは壊れた壁から海を見る。すると、海は凍り付いており塔の壁面も凍りついていた。
グレイ「〝アイスメイク—戦斧《バトルアックス》〟!!!」
フレイ「海を凍らせて急死に一生を得るとは。大した物だ。だが、お前の氷は俺の炎で消える!〝フレアメイク—溶岩砲《マグマキャノン》〟!!!」
フレイはグレイの巨大な氷の斧を砕かずに独自のマグマの砲弾で貫通させる。だが、グレイはそのマグマを糸も簡単に凍てつかせた。
グレイ「一度牙を向いた野獣は.........獲物を狩るまで一生殺し続ける。俺の造形技は一段階、進化するぜ。〝極限突破《オーバーメイク》〟!!!」
フレイ「あぁん?極限突破《オーバーメイク》だァ?格好付け過ぎだ。〝炎笊〟!」
フレイは腕に炎で造った笊戟と呼ばれる鋭い刃を生み出し、グレイへと斬撃を放つ。
フレイ「俺はもう過去に囚われた俺じゃねェ!・・・・・今はお前よりもつえェーぞ。」
グレイ「どんな力かお手並み拝見してェー所だが、こっちも急いでるんでな!これでけりを付ける!〝アイスメイク—極限槍騎兵《オーバーランス》〟!!!」
フレイ「っ!!!」
グレイの全身には青く光放つ魔力が纏い、瞳は怒りを超えた激怒の状態。
そして、グレイは地面から無数の氷の槍を出現させ、フレイへ撃ち放つ。さらにグレイは普段両手で生み出す造形技を片手で撃ち放ち、二つの手から交互に槍が飛び攻めてくる。
グレイ「〝アイスメイク—極限大槌兵《オーバーハンマー》〟!!!」
フレイ「グハァッッ!(これが___本当にグレイの実力か...!?)」
グレイ「未だ浴びたりねェか!?〝アイスメイク—_____〟」
ザックス「もう止めて!」
グレイ「んあ?」
既に血塗れであるフレイに対し、まだまだ攻撃するグレイの手をザックスの怒鳴り声が止めた。グレイは狂った様な目付きでザックスを見る。
グレイ「何だ、この黒猫が!〝アイスメイク—極限戦斧《オーバーバトルアックス》〟!!!」
ザックス「殺すなら、僕を殺せェっっ!!!」
ザックスはグレイの攻撃を受け止めるかのように両手を横へ伸ばして、股も開き、大の字になって攻撃を受け掛けた。だが、そのザックスを吹き飛ばしてフレイが犠牲となった。
ザックス「フレイ君!」
フレイ「ったく、狂い過ぎてんぞ。」
ザックス「えっ?」
フレイ「グレイの野郎、魔力の消耗が激しすぎて意識が飛んでやがる。多分、今のグレイは闇のグレイ。様はもう一人の狂ったグレイだ。」
グレイ「黙って愛猫が死ぬ所を見てれば良いんだよ、テメェは!」
フレイ「〝炎噴獄《フレアゲイザー》〟!!!」
グレイ「っ!?」
フレイは全魔力を尽くして、地面から強烈な炎を何個も噴出させた。その熱さは半端では無く、マグマよりも熱いらしい。
グレイ「何がしてェんだ!」
フレイ「目を覚ませ、グレイ!!!狂い過ぎてる、今のお前は。」
グレイ「黙れェェっっ!!!〝アイスメイク—極限連鎖《オーバーチェイン》〟!!!」
フレイ「駄目だ、もう魔力が底を尽いてる。太刀打ち出来ねぇから、ザックス!後はお前がグレイの意識を戻せ。大丈夫だ、意識が戻ってもグレイは襲って来ない。アイツもとっくに魔力の限界が底を尽いてる。あの魔法《わざ》は己の限界を超えた、寿命を縮めるほどの危険度だ。早く止めねぇと...」
ザックス「分かったよ、フレイ君。僕、グレイを止めて見せる。」
グレイ「黒猫っ!〝アイスメイク—極限牢獄《オーバープリズン》〟!!!」
グレイは狂った声でザックスへ目を付け、ザックスの上から氷の牢屋を降り落とす。そして、ザックスの動きを閉じ込めた。
ザックス「(此処でグレイを止めなきゃ、僕だけでなくフレイ君も死んじゃう!この牢獄をグレイに掛ければ、大概は動けなくなるはず!)〝虚の眠り《フィクトスリープ》〟!」
グレイ「っ!」
ザックスは自分の動きを止める牢獄へ暗示を掛け、グレイへと牢獄を降り落とした。そして、牢獄で身動きを失ったグレイはそのまま倒れる。
ザックス「...やった!」
フレイ「_____にしてもコイツが意識戻すまでには多分この戦い、終わってるな。」
ザックス「うん。」
フレイ「まァ、俺達も魔力が底を尽いてる事だ。無闇に妖精狩りをしなくて、ゆっくり此処で休むか。」
ザックス「うん。」
フレイ「さっきから『うん』しか答えてねェな、ザックス。・・・・・だけどよ、もしも本当にグレイん所の『火竜《サラマンダー》』がカイジさんとぶつかり合ったら、確実にこのギルド壊れるな...。」
ザックス「う・・・ん、そうだね。」
???「その話、野放しにはして置けないな。十分に気が済むまで聞かせてもらうよ。」
傷だらけの二人の目の前には首にペンダント。右肩には紋章らしき物が刻まれて居るが、上から『×』と上書きされた魔導士が姿を現した。
フレイ「誰だ、テメェ?外部者の野郎なら教えるつもりはねェ。」
ザックス「うん。」
???「カイジ・アクエリオン。此処のギルドマスターの名前だね。教えるつもりが無いのなら、力尽くでも聞き出すけど?その口からね。」
フレイ「魔力がねェ俺等を除け者にしやがって。テメェ、名は?」
???「僕かい?教えてあげても良いけど、ちゃんと教えてよね?カイジについて。」
フレイ「あぁ。今の俺等に抵抗は出来ねぇしな。寧ろこんな老い耄れギルド、抜けるつもりだからよ。」
???「僕は〝エンティ・夢幻・プローグ〟。そのカイジって男、僕が倒すんだけどね。」
フレイ「こんなガキがカイジさんを倒すだァ?」
エンティ「教えないの?だったら殺すよ?良い?」
フレイ「うぉっ!...落ち着け。取り合えず、その武器を仕舞え。」
エンティは何らかの魔法陣を出現させて、其処から目玉を持つ剣を抜き出すがフレイの言葉で抜くのを止めた。そして、フレイは自分が知るカイジの事全てを打ち明かした。
フレイ「ゼレフに次いだ、第二の黒魔導士。カイジさんはそう呼ばれてる。実力は計り知れないが実際に目の当たりにした魔力は〝この町《マグノリア》〟を含む、フィオーレ王国を壊滅する位の力はある。」
エンティ「って事は怒らせる前に殺さないと、逆に殺されちゃうね。アハハ。」
フレイ「笑い事じゃねェよ!カイジさんは元々死刑確定の身になる程、生きてちゃ危ねェ人間なんだよ。お前、まさか本気でカイジさんを_____」
エンティ「殺るよ。だって殺らないと王国滅ぶんでしょ?滅んだら絵が描け無いじゃん。絵描きを邪魔する奴はどんな人間であっても殺すよ。それが僕の生き様。」
フレイ「喧嘩売るなら、内臓の一つ差し出す位の心構えはしとけ。」
エンティ「心配しないで。僕、負けは絶対しないから。」
フレイ「その自信は何処から来んだよ。」
エンティ「じゃあね。情報有難う。」
エンティはそう言うと手を振って、魔法陣の中にスケッチブックを仕舞う。そして、素早い動きでカイジの元へ走った。
—————時同じくして、フロア12階。
カイジ「悪魔の心臓《グリモアハート》と六魔将軍《オラシオンセイス》を潰した、ナツ・ドラグニル......か。俺が出る野郎でもねェ。神威、行って来い。」
神威「分かったよ。・・・・・魔獣を焼いた罰、果たしてやる。」
第217話へ続く